韓国最大野党「共に民主党」の李在明（イ・ジェミョン）代表が２６日、自身に対する裁判所の拘束前被疑者尋問（令状実質審査）に直接出席する。

民主党の権七勝（クォン・チルスン）首席報道官は２５日の会見で、「李代表が令状実質審査のため弁護人とともに当日午前９時４５分ごろソウル中央地裁に出席する。今回の出席と関連した李代表の別途の立場文はない」と明らかにした。２１日に国会で逮捕同意案が通過して２日後に断食を中断した李代表は入院しているソウル・中浪区（チュンラング）の病院で弁護人と話し合い令状審査に備えてきたという。

李代表が実質審査に直接応じるのは、裁判所に拘束捜査の不当性を訴え検察の非道さを明らかにしたいという意志というのが民主党の説明だ。李代表関係者はこの日「本人は健康が許す限り出席したいという意志が強かった」と伝えた。

党内からは断食からの回復治療中である李代表が車いすに乗って裁判所に出席する可能性が高くないだろうかとの見方が出ている。権首席報道官は「移動手段などについては聞いていない」と答えた。

◇犯罪容疑の証拠多く令状棄却された事例も

弁護士出身である李代表が拘束審査出席に出たのは京畿道（キョンギド）知事時代に公職喪失の危機から起死回生した経験が反映されたものと分析される。令状が棄却されれば李代表としてはは劇的な反撃の土台を用意できるが、発行される場合には来年の総選挙まで民主党指導体制を予測しにくいだろうという観測だ。

刑事訴訟法第７０条は拘束令状発行理由として犯罪容疑の疎明と、証拠隠滅または逃走の懸念などを規定している。このうち犯罪容疑の疎明は検察と李代表ともに両刃の剣だ。検察が容疑を立証しても関連証拠が十分に確保されたという理由で令状を棄却した事例もある。

李代表の令状実質審査を担当するソウル中央地裁のユ・チャンフン令状専従部長判事は、２月に韓東勲（ハン・ドンフン）法務部長官の住居地に侵入した容疑を受けた「ザ・探査」のカン・ジング代表に対する拘束令状と、金の入った封筒を配った容疑を受けた民主党の李成万（イ・ソンマン）議員に対する拘束令状を棄却している。「容疑と関連した証拠がすでに十分に確保された」という理由だった。

このように令状処理実務に入れば犯罪容疑疎明や事案の重大さより証拠隠滅や逃走の懸念がカギになるケースが多い。李代表側は李代表に逃走の懸念はないという立場だ。最大野党代表であり大統領候補だった李代表が逃走することも、そうする理由もないということだ。部長判事出身のある弁護士は「拘束令状の意味が裁判をするために身柄を確保するところにある点を考慮すれば、裁判所が野党代表に対しあえて令状を出す理由はない」と話す。

韓国野党代表きょう令状審査…「偽証教唆容疑まで、証拠隠滅の恐れ」ｖｓ「最大野党の代表が逃走するか」（２）