【コラム】「韓国で囲碁を…」 芮廼偉と仲邑菫の夢
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.09.15 13:36
1990年、中国囲碁棋士・江鋳久(61)は米国に渡った。天安門事件に加担した経歴が問題になり、囲碁棋士としての正常な活動が難しくなったからだ。同年、江鋳久の恋人で中国最強女流棋士の芮廼偉(ルイナイウェイ、60)も中国を離れた。恋人がいる米国に行くことを望んだが、ひとまず日本を選択した。日本でプロ棋士として活動しながら後にまた決めようとした。
しかし芮廼偉の計画は最初からつまずいた。日本棋院が芮廼偉の棋戦参加を認めなかった。芮廼偉があまりにも強く、日本の女流棋戦を総なめにすることを懸念したのだ。芮廼偉は世界で初めて九段になった女流棋士だ。行き先がなかった芮廼偉を受け入れたのが韓国だ。1999年4月に江鋳久と共に入国し、夫婦が韓国棋院の客員棋士として韓国棋戦に参加した。夫婦の国境を越える波瀾万丈のラブストーリーは当時、国内外で大きな話題になった。