ウクライナと戦争中のロシアで武装反乱を起こしたワグネルグループは５万人の戦闘員を保有した民間軍事会社だ。

英ＢＢＣなどが２４日に伝えたところによると、「ＰＭＣ（民間軍事会社）ワグネル」という正式名称を持つこの企業は、２０１４年にウクライナ東部の分離主義勢力を支援して世の中に知られるようになった。

それまでは中東やアフリカ地域で活動する秘密組織だった。当時だけでも特殊部隊出身戦闘員５０００人ほどを保有していたものと推定される。

ウクライナ戦争後にワグネルグループは急速に成長した。英国防省は１月にワグネルグループがウクライナで５万人の戦闘員を指揮しており、戦争で核心勢力に浮上したと明らかにしている。

ワグネルグループはロシアがウクライナを侵攻してから兵力確保が困難になると２０２２年に受刑者を大挙戦闘要員として採用した。米国もワグネルグループは戦闘員５万人を保有しており、このうち４万人が刑務所の収監者だったものと推定している。

現在ワグネルグループの戦力がどの程度なのかは不明だ。ただワグネルグループのトップであるプリゴジン氏は２３日、「２万５０００人の戦闘員がこの混乱を終わらせるために戦う準備ができている」と明らかにした。

ロシアで民間軍事会社を作るのは違法だが、ワグネルグループはサンクトペテルブルクに本社を置いている。

国王立防衛安全保障研究所（ＲＵＳＩ）のサミュエル・ラマニ研究員はＢＢＣに「ワグネルはロシア国内で公開的に戦闘員を募集しており、現地メディアで主に愛国団体として描写される」と説明した。

プリゴジン氏は「プーチンの料理人」というニックネームを持っている裕福な事業家で、プーチン大統領の最側近だ。

サンクトペテルブルクでプーチン大統領が好んで訪ねるレストランを運営していた彼は、プーチン大統領の夕食会とロシア大統領府で開かれる宴会まで引き受けこうしたニックネームを得た。

彼は戦闘員を率いてウクライナ戦争の最前線で戦ったが、ロシア軍部に向けた不満が積もりついに完全に背を向けた。

ワグネルグループはロシアのクリミア併合、ウクライナのドンバス地域の親ロシア紛争などに投入されて戦闘作戦を行ってロシア政府を助けた。

２０１５年にワグネルグループの戦闘員はシリアでアサド政権を支援して反乱軍と戦った。

彼らはリビア、マリ、中央アフリカなどでも勢力を維持しながらダイヤモンドや金鉱山事業に関与していると外信は伝えた。

２０２１年の戦争勃発直前には「偽旗作戦」を行い、ロシアがウクライナを侵攻するための口実を提供したりもした。