【時視各角】意志だけで宇宙強国になろうとする北朝鮮
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.06.08 14:33
#1.昨年9月25日午前6時53分、北朝鮮は平安北道泰川(ピョンアンブクド・テチョン)一帯から東海(トンヘ、日本名・日本海)にKN-23と推定されるミサイル1発を撃った。射程距離は600キロ。方向を南西側にねじれば、ちょうど釜山(プサン)に到達する。当時、韓米連合訓練のために釜山基地に入港した「ロナルド・レーガン」を念頭に置いたものだった。その後、北朝鮮は韓国軍の単独訓練または韓米連合訓練中、ミサイルと放射砲を撃って対抗した。韓国と米国に向けた「強対強」戦略への転換だった。
#2.先月31日午前9時ごろ、北朝鮮は朝鮮中央通信を通じて「新型発動機体系(エンジン)の信頼度と安定性が落ち、使用された燃料の特性が不安定なのが(失敗の)原因」と発表した。この日午前6時27分、平安北道鉄山郡東倉里(ドンチャンリ)に新たに建設した発射場で「宇宙ロケット」と主張する長距離ロケット「千里馬1型」を打ち上げたが、その失敗を自ら知らせた。6日前に韓国の「ヌリ号」打ち上げ成功に対抗しようとした「強対強」戦略の苦杯だった。
北朝鮮は4月13日、衛星運搬ロケットを応用した大陸間弾道ミサイル(ICBM)を6045キロ上空まで打ち上げた。にもかかわらず、「わずか」500キロ上空に衛星を打ち上げようとしたところ、ロケット2段目のエンジンに問題が発生し、軍事偵察衛星(万里鏡1号)の放出もできずに西海(ソヘ、黄海)に落ちた。宇宙開発がどれほど難しい作業かを見せている。6日に会った知人が冗談交じりに尋ねてきた。「金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が関与した衛星打ち上げに失敗したため、北の技術者らは阿吾地(アオジ)炭鉱(収容所)に行くのではないのか」ということだった。知人がいうように衛星打ち上げ関係者が責任を問われた可能性はある。金委員長の体面を汚したということだ。