【社説】「時価総額1兆ドル」エヌビディアの成功から学ぶもの=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.06.05 11:32
1993年に設立された米半導体企業のエヌビディアが先日時価総額1兆ドルの巨大企業の隊列に上った。半導体企業が時価総額1兆ドルを記録したのは初めてだ。時価総額1兆ドルは時代を象徴する新技術と革新の象徴だ。これまで一度でも時価総額1兆ドルに達した企業は9社にすぎない。現在時価総額1兆ドルを維持している会社はアップル、アマゾン、グーグル、マイクロソフトなど5社で、サウジアラビアの国営石油企業のサウジアラムコを除くとスマートフォン、電子商取引、クラウド(仮想サーバー)という新時代を開拓した技術変曲点で登場した。エヌビディアが人工知能(AI)という新市場の寵児に浮上した格好だ。
創立30年の若い会社が急速に規模を拡大したのには世界的なAIブームのおかげでエヌビディアの主力製品であるグラフィック処理装置(GPU)が品薄になるほど需要が集まったためだ。エヌビディアの最新製品を確保しようとするなら6カ月以上待たなければならないほどだ。エヌビディアのジェン・スン・ファン最高経営責任者(CEO)はスマートフォン時代を開いたiPhoneに例えて現在を「AIのiPhoneモーメント」と表現した。
最近メディアが分析したエヌビディアの成功要因はこうだ。最初に、AI生態系を主導した。エヌビディアは2006年にGPU用プログラミング言語である「CUDA」を公開した。当初は実績は振るわず投資家も懐疑的だったが、AI革命が本格化しAI開発者にCUDAは必要不可欠な道具になった。CUDAはエヌビディア製品だけで動く。AIエンジニアはエヌビディアの「囲い網」から抜け出すのは難しかった。