「首を押さえられた跡」が見つかって他殺の疑いが提起された江原（カンウォン）東海陸軍副士官妻交通死亡事件に関連し、韓国軍当局が副士官の夫を殺人容疑で拘束した。

韓国軍当局によると、軍当局は２３日、陸軍某部隊所属のＡ元士（４７）を殺人および遺体遺棄容疑で拘束した。

３月８日午前４時５８分ごろ、江原道東海市九湖洞（トンヘシ・クホドン）でＡ氏が運転していたＳＵＶが石垣に突っ込む事故が発生した。この事故で助手席に乗っていた妻Ｂ（４１）が死亡し、Ａは多発性骨折で病院に搬送された。

事故当時、Ａは病院で警察に居眠り運転をしたと話した。しかし捜査当局は当時Ａが飲酒状態ではなかった点、事故地点が下り坂でなかった点などから、国立科学捜査研究院（国科捜）に妻Ｂの剖検を依頼した。国科捜の剖検の結果、妻の死因は頸部圧迫と多発性損傷と確認された。

軍当局は事故当時、Ｂの足首の骨が皮膚から出るほど激しい骨折だったにもかかわらず血痕が少量だった点、死亡したＢの首の部位に押さえられた跡が発見された点などを根拠に、交通事故による死亡でない可能性があると判断し、捜査している。Ａは容疑を否認している。

これに先立ち警察は事故地点付近の監視カメラ映像などを分析した結果、Ａが毛布で覆われた状態の妻を車に乗せる姿を確認した。しかし事故当時には車には毛布がなく、警察は事故地点から離れたところでＡが使用したと推定される毛布を発見した。

映像では事故直前にＡの車が事故地点周辺を何度か行き来する場面も確認された。Ｂの遺族側はメディアに被害者の死に多くの疑問点があるとし、徹底的な捜査で真実が明らかにされるべきだと主張した。