【コラム】文前大統領の不都合な振る舞い(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.05.23 14:22
文在寅(ムン・ジェイン)前大統領が怪しい。退任後にヒゲを生やし、自由を満喫するようだったが、今年に入って動きが目立っている。済州(チェジュ)4・3平和公演、光州(クァンジュ)5・18民主墓地を訪れた。追悼するだけでなく、政治色が濃厚な言葉を残した。「4・3を冒とくする行為が嘆かわしい」「5・18精神を憲法の前文に入れるよう政治家はもっと努力しなければいけない」。「忘れられたい」という当初の約束は影も形もない。むしろ忘れられまいという姿だ。機会があるたびに政治的メッセージを出す退任大統領は珍しい。米国でもトランプ前大統領のほかには思い浮かばない。
先月、梁山(ヤンサン)の私邸近くに「平山書房」を出した。今月はドキュメンタリー映画『文在寅です』が公開された。あたかも政治をまた準備する人のようだ。住民のために書房を開いたというが、完全に彼のための政治空間だ。ファンミーティング場であり、親文派の聖地になった。李在明(イ・ジェミョン)民主党代表も立ち寄った。そこで文前大統領は「対話は政治家の義務」とし、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領を間接的に批判した。「不通大統領」だった彼が話す言葉ではないようだ。国家の長老らしく政派を離れて良い話をするべきだった。書房は雑音が絶えない。「無給ボランティアメンバー」を募集して批判を浴びた。「お金も支払わず仕事をさせるのか」という反発を呼んだ。