【時視各角】少子化時代のノーキッズゾーン(No Kids Zone)=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.05.23 13:38
先日、オンラインで話題になった「ノーシニアゾーン(No Senior Zone)」カフェ。出入り口の「60歳以上の高齢者の出入り制限」の告知の横に「盲導犬は歓迎します」のステッカーがコントラストをなしている。自らカフェの常連だと明かした人は、一人でカフェを営む女性社長を「マダム」と呼んで嫌がらせをする年配の客のために仕方ない選択だったと代わりに説明した。社長が客を受け入れないとは何があったのだろうかと思うが「無マナー」はなにも年齢だけの問題ではない。児童差別の論争がある「ノーキッズゾーン(No Kids Zone)」に始まり、「ノーシニアゾーン」が登場したから次は何だろうか。これに先立ち、「49歳以上は丁重にお断り」するという飲食店、「40代以上のカップルお断り」を掲げるキャンプ場もあった。
もうすぐ60歳以上の高齢者に加わる立場からすると、ノーシニアゾーンでなくても、日常ですでに年齢を十分に意識して生活している。若者で賑わう話題のカフェに入ると、誰も文句を言う人がいないにもかかわらず萎縮する。それだけだろうか。デジタルリテラシーが低い高齢層は利用もアクセスも難しい無人店舗や無人カウンターなど、シニアを排除する空間はますます増えている。
ワシントン・ポスト(WP)は最近、10年ほど前に登場して全国500カ所以上に増えた韓国のノーキッズゾーンに注目した。海外でも飛行機の座席の割り当てや図書館の利用で子どもに制限を設ける問題がしばしば取り上げられるが、韓国のような深刻な少子化の国では、カフェやレストランのような日常的なノーキッズゾーンは、出産と育児をますます選択しにくいオプションにしていると指摘した。