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過去史の前に…韓日首脳がともに頭を下げた

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.05.22 07:07
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尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領と日本の岸田文雄首相が21日、広島の韓国人原爆犠牲者慰霊碑に頭を下げた。

1945年8月6日、広島に米国の原子爆弾が投下されたから77年9カ月15日、2万8413日ぶりのことだ。

 
韓日両国首脳夫妻は並んで広島平和記念公園内の慰霊碑に献花した後、約10秒にわたり黙祷した。参拝を終えた後、同席した韓国人被害者10人に再び頭を下げた。

その直後に続いた韓日首脳会談で尹大統領は「両国首脳がともに(慰霊碑を)参拝したのは初めてであり、韓国大統領が慰霊碑を訪れ参拝したのも初めて。韓国人原爆被害者に追悼の意を伝えると同時に平和な未来を準備するための岸田首相の勇気ある行動として記憶されるだろう」と話した。

岸田首相もやはり「尹大統領夫妻とともに祈りを捧げることができたが、このことは日韓関係にとっても、また世界の平和を祈る上でも重要なことであったと感じている」と述べた。

2カ月間で3回の韓日首脳会談開催に対しては「日韓関係の進展を如実に示しているもの」と意味を付与した。

韓国大統領室は慰霊碑参拝に対し「これまで『言葉』中心だった過去史解決努力が『実践と行動』に進んだもの」と評価した。その上で「歴史は長い歳月蓄積されたもので、問題を解決するのも相当な時間がかかるもの。まだ(解決の)過程にあり、両国がもう少し未来志向的で実践的に、もう少しスピードを出して問題を解決してみようという意志を持っている」と付け加えた。

専門家らも「和解の歴史に進む決定的契機になる可能性がある」という評価を出した。

国民大学日本学科の李元徳(イ・ウォンドク)教授は「1970年に当時の西ドイツのブラント首相がポーランドのワルシャワ・ゲットー蜂起記念碑の前でひざまずいた1枚の写真が持つ象徴性は相当な意味がある。韓国の立場で持続的に『不十分だ』と評価してきた理由が日本側の言葉ではなく行動がなかったためという観点から今回の共同参拝を見る必要がある」と話した。

外交界ではこれまで日本が太平洋戦争を起こした当事者という点より唯一の原爆被害国という点だけを強調し一種の「被害者コスプレ」にとどまったこれまでの立場とやや違いがあるとの評価が出ている。

◇岸田首相「韓日首脳会談2カ月で3回、関係進展示す」

日本の首相が先進7カ国首脳会議(G7サミット)中に広島原爆被害韓国人を追悼すること自体が強制または反強制的に日本に来て戦争に動員された韓国人の存在を認める意味でもある。

申珏秀(シン・ガクス)元駐日韓国大使は「第2次世界大戦当時に海軍基地があった広島は日本の軍需産業に重要な役割をし強制徴用された韓国人が多く原爆被害も大きかった。不幸だった過去を象徴する場所を両国首脳がともに訪問したことは被害者と加害者の歴史で和解という側面の相当な意味がある」と話した。

李教授もやはり「執権自民党内で安倍派など強硬勢力の顔色をうかがわなければならない岸田首相がこのような選択をしたことは韓国が先に提示した強制徴用に対する『第三者弁済』などの解決策に対し政治的最大値を動員した肯定的回答とみることができる。韓国が先に満たした『コップの半分』を日本側が本格的に満たしていく本軌道に進入したもの」と評価した。

ただ今回の参拝が実質的両国関係発展につなげるためには依然として日本の追加の役割が必要だという指摘も出る。

聖公会大学日本学科のヤン・ギホ教授は「慰霊碑参拝は明らかに肯定的シグナルだがまだ日本の公式的謝罪や戦犯企業の補償参加など実質的進展につながっていない。シャトル外交復元、岸田首相発言、両国首脳の慰霊碑共同参拝などが政治的目的に向けた『イメージ作り』や『政治・外交的妥協』にだけとどまり、ややもすると今回の決断が長期的観点ではむしろ『最悪の関係』を固定化させた契機と評価されないための努力が続く必要がある」と指摘した。

与党「国民の力」は「韓日首脳が慰霊碑共同参拝を通じて痛い過去史を共有し、これを克服して発展的未来に向かって共に進もうという意志を対内外に明らかにした」(ユ・サンボム 報道官)と評価した。

野党「共に民主党」は「日本の首相が過去史を認めないのに何の実践で行動がありえるのか。大統領室の認識は見え透いた詭弁」(カン・ソンウ報道官)と批判した。

◇韓国人原爆犠牲者慰霊碑=原爆被害韓国人の英霊を賛えるために在日本大韓民国民団広島本部の主導で1970年4月に建てられた高さ5メートルの碑石。広島平和記念公園の外側にあったが在日韓国人と日本の市民団体の要請により1999年7月に公園内に移転した。慰霊碑裏面に「巨大な破壊魔は韓国人だからと少しも寛大でなかった」と刻まれている。1945年8月6日の原爆投下で韓国人の軍人・軍属・徴用工・動員学徒など10万人余りのうち2万人以上が犠牲になった。広島の原爆犠牲者は20万人だ。

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    2023.05.22 07:07
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    1970年に西ドイツのブラント首相(当時)がユダヤ人犠牲者に対する謝罪の意味でひざまずいている。この謝罪はドイツとユダヤ人が歴史的和解を成し遂げた決定的契機と評価される。[中央フォト]
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