韓国ドラマ『身代金』監督「思いがけないカンヌ受賞、前日に教えてくれると聞いていたが…」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.05.05 14:06
臓器不法売買が行われていたちょうどその時、地震で建物が崩壊する。正気を取り戻した男性がはやる気持ちでこのように言う。「私が落札したじゃないか。腎臓、どこで受け取るんだって聞いてるんだ!」。韓国オンライン動画サービス(OTT)のTVING(ティービング)オリジナルシリーズ『身代金』第2話プロローグ場面だが、地震の真っ只中で普通ではない人物が登場してドラマの緊張感を高めている。
先月、第6回カンヌ国際シリーズフェスティバルで韓国ドラマとしては初めて脚本賞(長編コンペ部門)を受賞した『身代金』のクァク・ジェミン作家が一番気に入っている場面として挙げたシーンだ。災害状況も、病気の父親のために「腎臓」をオウムのように繰り返し叫ぶクッギョル(チャン・リュル扮)という人物も、原作にはないドラマだけの設定だ。
4日に会った同作のチョン・ウソン監督とチェ・ビョンユン、クァク・ジェミン作家は「原作の強みを生かしてドラマを差別化することに重点を置いた」と口をそろえた。昨年10月にTVINGで公開された同作はそれぞれの理由で身代金を駆け引きした3人の人物が地震で崩壊した建物に閉じ込められて死闘を繰り広げる物語だ。イ・チュンヒョン監督の14分間の同名の短編映画が原作だ。