【時視各角】中国市場と決別する覚悟=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.04.20 11:20
いま韓国経済の最高の難題は対中輸出不振だ。韓国経済の地政学的・構造的問題の総合版だ。中国での輸出は昨年4月からほぼ1年にわたり減少傾向だ(昨年5月だけ1.3%増加)。 1-3月期の対中貿易赤字だけで78億4000万ドル、貿易赤字全体の35%だ。中国との貿易でこうした赤字を出すのは韓中修交30年で初めてだ。中国はこの数十年間韓国の黄金市場だった。中国が世界貿易機関(WTO)に加盟したのが2001年。その時から2022年まで韓国は中国との貿易で6816億ドルの黒字を得た。全貿易黒字7462億ドルの91.3%だ。主力市場で事故が起きれば韓国の輸出が無傷なはずがない。総輸出は6カ月連続減少、貿易収支は13カ月にわたり赤字だ。世界の輸出市場で韓国のシェアは金融危機以降で最も低い2.74%に落ちた。このままでは「輸出大国韓国」というタイトルが危うくなり、輸出をエンジンとする韓国経済が危機に陥りそうになった。
市中には対中輸出回復に対する期待感を持つ人が少なくない。韓国政府もそうした側だ。昨年の対中輸出減少に対する政府の反応は「コロナ禍による封鎖によるものが大きい」というものだった。しかし中国の経済活動再開から数カ月が過ぎても輸出不振が続くと立場が変わった。秋慶鎬(チュ・ギョンホ)経済副首相は最近「中国経済が回復すれば時差を置いて韓国経済にも影響を及ぼすだろう」と引き下がった。