クレディスイス危機が触発したAT1債不信…韓国でも火種に、カギは非銀行圏
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.03.30 11:00
クレディスイス危機が触発したAT1債への懸念が韓国資本市場のまた別の火種になっている。韓国金融界の償還能力が十分だという分析が現在は多数だ。だがレゴランドをめぐる問題のように予想外の事件が発生するならばいつでも市場不安がよみがえりかねない。
主要都市銀行は29日、コールオプション(早期償還)満期となるAT1債をすべて早期償還し追加発行をしないと明らかにした。まず来月にウリィ銀行が5000億ウォン、新韓金融グループが1350億ウォン、10月にはハナ銀行が1800億ウォン、11月にはハナ金融グループが2960億ウォンのAT1債を早期償還する予定だ。
AT1債は債券だが元金を返さず利子だけ支払い満期を長くする一種の永久債だ。通常AT1債は5年あるいは10年単位で早期償還をした後、他のAT1債を発行して借り換えるのが慣例だ。だが今回、銀行はAT1債の早期償還後の借り換えはしないことにした。クレディスイス危機でAT1債関連需要が急激に減ったためだ。AT1債を借り換えるには以前よりはるかに高い金利を提示しなければならず利子負担が大きい。また、早期償還しなければ資金が不足しているのではないかとの懸念が出る恐れがある。このため借り換えなしで早期償還することに決めた。