韓国教育部は２８日、日本文部科学省が独島（トクド、日本名・竹島）を日本の領土と表記した小学校社会教科書の修正・補完本検定を合格させたことに抗議し、直ちに是正を要求した。

この日、教育部はキム・チョンホン代弁人名義の声明を出して「わが政府の持続的な是正要求にもかかわらず、日本政府は過去数十年間わが領土と歴史に対して不当な主張を繰り返している」と明らかにした。また「特に、歴史的・地理的・国際法的に明白な大韓民国の領土である独島を『日本固有の領土』と記した日本小学校の社会科教科書修正・補完本を日本政府が再び検定合格させたことに対して大韓民国政府は強く抗議し、直ちに是正することを促す」と話した。

教育部が分析した日本の小学校４～６年生の社会科教科書（９種）の内容によると、２０１９年検定時と同様にすべての教科書に「竹島は日本固有の領土」「韓国が不法占拠」「日本が韓国に抗議している」などの記述が含まれた。

教育部は今回の修正本で、日本による植民地時代の朝鮮人徴兵の強制性を弱化させた記述に対しても遺憾を表明した。教育部によると、「東京書籍」２０１９年検定本では「兵士になった朝鮮の若者たち」と表現された文章が今年は「志願して兵士になった朝鮮の若者たち」に変わった。同じ出版社の教科書で「朝鮮人（中略）男性は日本軍兵士として徴兵され」と表現した部分も「男性は日本軍兵士として参加することになり」に変わった。

この他、関東大震災当時の朝鮮人被害内容も今回の検定本から削除された。「日本文教」２０１９年版には「朝鮮人が井戸の毒を入れているなどの誤った噂が広まり、多くの朝鮮人が殺害される事件も起きました」という文章が含まれていたが、今回の検定本からは削除された。日本軍慰安婦に関する内容も２０１９年検定本と同様に含まれなかった。

教育部は「今後も大韓民国教育部は日本政府の歴史歪曲と領土主権侵害の不当性を正すために、小中学校生徒を含む国民向けの歴史教育と独島教育を強化し、関係機関および民間・社会団体などと協力して積極的に対応していく」と話した。