ロシアと戦争中であるウクライナに無断で入国した容疑により起訴された元韓国海軍特殊戦団大尉のイ・グン被告が初公判を終えた後ユーチューバーを暴行した。

イ被告は２０日にソウル中央地裁で開かれた初公判を終えて退廷しているところでユーチューバーのＡさんと会った。Ａさんは登録者１５万人余りのユーチューブでさまざまな話題を取り上げている。ロシアとウクライナの戦争前の２０２０年からユーチューブでイ被告と関連したさまざまな疑惑を提起してきた。

Ａさんはこの日、法廷の外に出てきたイ被告を追いながら「６年にわたり信用不良者だ。債権者に申し訳なくないのか」と尋ねた。同じ質問が繰り返されるとイ被告は罵倒しながらＡさんの顔を数回殴った。これを受けＡさんはすぐに警察に暴行被害を通報した。その後もイ被告を追いながら「法廷で私を暴行したことをどう考えるのか。債権者に申し訳なくないのか」と質問した。これに対しイ被告は再び罵倒した後Ａさんの携帯電話を手で振り払って地面に落とした。

イ被告は外交部のパスポート使用許可を受けずに旅行警報第４段階の「旅行禁止」が発令されているウクライナに昨年無断で入国した容疑で１月に起訴された。イ被告は「ロシア軍に対抗して戦う」として昨年３月にウクライナ入りした。韓国外交部は同月イ被告を旅券法違反容疑で告発した。イ被告はウクライナの外国人部隊の軍事作戦遂行中に負傷し、昨年５月に治療のため帰国した後、警察に自主的に出頭した。

イ被告の弁護人は「旅券法違反事件の公訴事実はすべて認める」と話した。イ被告は記者らの前で旅券法違反容疑を認めて謝罪した後「ウクライナのためではなく、人のために参戦した。よくやったと考える」と話した。