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<危機の韓日関係、連続診断29>韓国が投じた「強制徴用」解決策 「日本は積極的に呼応すべき」(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.03.16 14:43
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韓国政府が6日に朴振(パク・ジン)外交部長官を通じて徴用問題の解決策として第三者弁済案を公式発表してから10日間、国内では批判が続いた。金性珠(キム・ソンジュ)さん、梁錦徳(ヤン・クムドク)さん、李春植(イ・チュンシク)の被害者3人が内容証明を通じて第三者弁済案に対する拒否の意思を明らかにした。13日には野党単独で国会外交統一委員会全体会議が開かれるなど、政界の葛藤も深まる状況だ。

しかし政府案に基づいて第三者弁済のための募金は可視化している。駐韓米国商工会議所(AMCHAM)は14日午後、日帝強制動員被害者支援財団に寄付金の入金を完了したのに続き、ポスコも最近、取締役会の議決を経て15日に支援財団に40億ウォン(約4億円)の寄付金を納入した。16日の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の日本訪問でも強制徴用解決策は韓日関係回復の最大の分岐点となる見込みだ。

 
ただ、日本政府が「歴代内閣の歴史認識を継承する」という言葉を謝罪表明とし、日本被告企業(三菱重工業、日本製鉄)が第三者弁済のための財源に参加しない点は、今回の解決策の限界として挙げられる。14日午前の韓日ビジョンフォーラムに出席した韓国・日本の専門家11人が「日本の追加の呼応措置が必要だ」と同じ声を出した理由だ。

◆朴チョル熙(パク・チョルヒ)ソウル大教授の発表内容

政府は日本をずっと敵対対象とするのか、協力パートナーに進むのかという岐路で、今回の解決策を発表した。徴用問題の解決なしには持続可能で信頼のある韓日関係の継続は容易でない状況だった。政府は我々が主導的に決断して問題を解決していこうというレベルで「第三者弁済」という解決策を導出した。また、北朝鮮の核・ミサイル脅威、米中競争、ロシアによるウクライナ侵攻など国際秩序が急変し、韓日および韓日米の協力が重要になった状況も今回の決断に影響を及ぼしたとみられる。

第三者弁済案は1965年の韓日請求権協定に背かず、大法院(最高裁)の確定判決を受けた強制徴用被害者の問題を収拾する次善策だ。韓国の解決策発表後に岸田文雄首相と林芳正外相が発表した内容は、過去の日本の頑固な立場からは一歩退いたわけだが、依然として我々の期待には及ばない。少なくとも日本が1998年の金大中(キム・デジュン)-小渕宣言に込められた「過去を直視し、未来志向的に進もう」という意味を直接的に表明する必要がある。

韓国政府は6日に強制徴用解決策を発表した当時も、問題解決の終わりでなく始まりという点を強調した。徴用問題は韓国政府の主導で解いていくものの、今後、日本の追加の呼応を得るという趣旨であるだけに、まだ解決策の内容が確定したわけではない。政府は信頼構築のために大乗的な決断をした。もうボールは日本側に渡った。

政府の解決策に対する無条件な反対意見が残念なのは、代案の提示がないからだ。2018年の大法院判決を通じて勝訴した強制徴用被害者の権利を実質的に保障する方法があるのか、代案が明確でない。政府が今回の解決策を通じて被害者に優先的に実質的権利を実現できる選択肢を与えたという点は確実に意味がある。

申鉉昊(シン・ヒョンホ)法律事務所「ヘウル」弁護士=日本は協力の対象であり、国益の観点で韓日関係を改善しようという主張に反対する人はいない。問題は徴用問題の場合、2018年の大法院判決が存在するという点だ。大法院判決が無視されれば最高裁判所の決定さえも交渉を通じて無力化できるという先例が残る。さらに第三者弁済という方式、このための基金設立ともに現実的に不可能に見える。ポスコやKT&Gなど韓日請求権協定の恩恵企業の資金を受けて被害者15人に対する直接的な補償金として使用するのは背任となるおそれがある。

李元徳(大イ・ウォンドク)国民大教授=徴用問題は国家暴力の被害者に対する救済の問題だ。今回の政府の措置に対する評価も、どれほど実効性のある被害者救済が可能か、法的整合性を備えたかを問いただすべきだが、そのような観点で最善ではないが次善策だと評価する。人権の側面で韓国が被害者救済のために主導的に決断したという点が国際舞台で評価を受ける可能性がある。一方、日本は国家暴力被害者問題に対して旧時代的な基準に固執し、事実関係さえも否定する態度だが、これは国際規範という次元では退行的な形態だ。

チェ・ウンミ峨山政策研究院研究委員=徴用問題をどのような観点で見るかによって解決策に対する評価は分かれるようだ。まず2018年の大法院判決が持つ意味や価値に傍点を打つ人たちは政府の解決策は受け入れがたいと考える。一方、判決により発生した問題、すなわち懸案という側面で問題を解決すべきだと見る人たちは、今回の解決策は避けられないと考えるケースが多い。

朴鴻圭(パク・ホンギュ)高麗大教授=政府は今回の解決策を『大乗的決断』と表現したが、果たして良い決断だったかは考えてみなければいけない。解決策発表後の反発が強く、その反発は国内で歴史戦争といえる状況にまで進んでいる。2019年に発議された「文喜相(ムン・ヒサン)案」(韓日企業と韓日政府の寄付金、国民の自発的寄付を集めて新しく設立する財団を通じて被害者に賠償する方式)のような形で決断すればどうだったかと思う。

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    2023.03.16 14:43
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    尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領(左)と岸田文雄首相(右)
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