【時論】「習近平3期目」スタート、韓国の利益を高めるには(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.03.14 15:15
今月13日に閉幕した中国の第14期全国人民代表大会で習近平国家主席第3期の指導部構成が完了した。昨年10月第20回中国共産党大会と同じように習主席が今回の人事を主導したとみられる。慣例とは違い、国務院の首相・副首相・国務委員など国務院指導部の人事から従来の国務院系が排除され、地方党書記出身が多数を占めたのがその傍証だ。2018年改憲を通じて国家主席再任制限を廃止したため習主席3期体制の登場は予告されたものだった。しかし1978年トウ小平が改革・開放以降、終身制を廃止しながら規範になった最高指導者重任制を習主席が変更し、国家主席と中央軍事委主席の投票で全員一致が出てきたのは過去への回帰に対する疑念を持たせるものだった。一人独裁と長期執権の不幸な歴史を思い出すと嫌な気分になる。
中国は2011年以降、韓国の最大貿易国だ。中国の変化は韓国の利害と密接な関連があるため、中国の変化と影響を鋭意注視しなければならない。ところで嫌な気分になる中国の変化が韓国に不利だと予断する必要はない。中国の変化と原因を把握して適切な対応戦略を樹立することにもっと集中しなければならない。
習主席時代の政治変化で注目すべき問題は党・政分離の否定と党政一体化によって党から習主席に権力が集中する流れだ。党・政分離はトウ小平が提起した政治改革の核心議題で、1989年天安門事態以降は後退したが、誰もはっきりと否定できなかった。ところが習主席時代に入り、党と政府の業務分担はあっても党・政分離はないとはっきりと否定した。党・政分離の否定は単純な宣言ではなく、習主席時代の党・政関係の根本的変化を招いた。