韓国政府の強制徴用「第三者弁済」賠償案を巡り、尹美香（ユン・ミヒャン）無所属議員が「外交的惨事」と批判すると、与党「国民の力」の権性東（クォン・ソンドン）議員は７日、「韓日関係に対して沈黙しなければならないたった１人の人間がいるとすれば、それはまさしく尹美香議員であろう」と直撃した。

尹議員はこの日、韓国ＹＴＮラジオ番組『ニュースキング　パク・ジフンです』に出演してインタビューに答え、政府の解決案について「日本に頭を下げた降参宣言にすぎない」とし「被害者が要求しているのはお金をくれということではない」と話した。

あわせて「日本強制動員被害者が求めているのは日本政府の謝罪と賠償の約束であり、履行」としながら「これは２０１５年慰安婦韓日合意前後の状況とあまりにも同じだ。結局は米国の対中・対露軍事政策に韓日間の歴史問題が繰り返し障害物として作動したため」と評した。

尹議員は尹錫悦（ユン・ソクヨル）政府に対して「外交的惨事」と批判して「速度調節論を大統領指示で押さえつけ、また『指導者としての決断』というもっともらしい絵を描いたのではないか」と突いた。

これに対して権議員はフェイスブックで「尹美香議員とその保護者らは自重しなければならない」とし「正義連事態は歴史的痛みを着服手段とした破廉恥な犯罪だった」と指摘した。

権議員は「１審裁判所の極端的な庇護判決にもかかわらず、横領罪は認められた」とし「歴史を横領した当事者だ。韓日関係に対して沈黙しなければならないたった１人の人間がいるとすれば、それはまさしく尹美香議員であろう」と強調した。慰安婦女性後援金を横領して１審で一部有罪判決を受けた尹議員に一撃を飛ばした。

また、権議員は政府の賠償協議について、「三田渡（サムジョンド）の屈辱」（朝鮮時代の丙子の乱で国王の仁祖（ジンソ）が清に降伏を宣言したこと）・「外交史惨事」と批判した野党「共に民主党」に対しても「何より『三田渡の屈辱』は文在寅（ムン・ジェイン）政府と民主党の専売特許」とし「主敵・北朝鮮のあらゆる挑発と侮辱を受けながらも、せいぜい沈黙ともの乞いで物事を回そうとしただけだ。平壌（ピョンヤン）に対する三拝九叩頭礼（清の皇帝に対する臣下の礼で、屈辱的な礼とされている）こそ、民主党の一貫した外交路線ではなかったか」と反問した。

続いて「今回の政府交渉が『屈辱』だというなら、過去５年間、民主党は外交的『勝利』のために何をしたか」とし「ただチョ・グク元長官のように『愛国か、夷狄か』のような低質な扇動で一貫し、反日感情を国内政治に利用しただけだ」と批判した。

権議員は「韓日関係はさまざまな懸案が糸が絡み合うようにして絡まっている」としながら「回避したからといって解決できるわけではない。未来に進むためには誰かが決断しなければならない。今回の交渉がその未来を開く始まりになるように願う」と明らかにした。