【コラム】「ノージャパン」という名の亡霊
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.03.01 09:19
先月16日、東京代官山のバレエスタジオ「チャコット」。授業が終わった後、日本人女性が近づいてきて「韓国からいらっしゃったなんて嬉しいです」と俳優パク・ソジュンの写真を見せてくれた。バレエの先生も「最近また、韓国の方々がかなりいらっしゃって嬉しい」と話した。実際、東京ではどこへ行っても韓国語が聞こえてきた。前政権が起こした「ノージャパン」の波に用日(日本を利用すること)を主張し、「親日土着倭寇の〇〇を引き裂いてやれ」という悪質な書き込み・悪質なメールの洗礼を受けてから3年足らずで、隔世の感だ。
数字も「ノージャパン」の終焉を示している。昨年出国した658万145人のうち109万260人が日本に向かった。日本政府観光局(JNTO)の関係者は、「昨年12月の1カ月だけで45万6100人の韓国人が日本を訪問した」と話した。訪日韓国人は静かだが確実に増えている。パンデミックの末に旅行需要が爆発したし、円安効果のおかげだと?しかし、「ノージャパン」当時のことを考えてみてほしい。
反日感情で国民を操った政治勢力は休火山に過ぎない。特定の政治勢力を批判したくはない。私たちはこれまで理解よりも断罪にエネルギーを注いできた。お互いの判断基準だけが正しいとし、2つも持っている耳は塞ぎ、1つしかない口ばかり開いてきた。今重要なのは「ノージャパン」の引き潮が残した残骸を点検することだ。「ノージャパン」の満ち潮に見舞われた人はどれだけ多いのか。日本旅行に行ったとか、日本のビールを飲んだとか、日本車を運転したとかで叱られた人たちのことだ。