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BTS・aespaがファミリーに…「無敵艦隊」のHYBEに震える韓国歌謡界

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.02.23 09:44
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防弾少年団(BTS)、EXO(エクソ)、SEVENTEENがHYBE(ハイブ)と一つ屋根の下に集まる見通しだ。HYBEが予定より早く、SMエンターテインメントのイ・スマン前総括の持株(14.8%)に対する代金(4228億ウォン=約438億円)を支払ったと22日に公示した。当初、来月6日に予定されていた代金納付日を12日も繰り上げ、イ・スマン前総括との契約を結んだ。これで名実共にSMの筆頭株主になったHYBEは、K-POP産業の制覇に一歩近づいた。

HYBEがSMの筆頭株主に浮上し、従来のBIGHITミュージック(BTS)、PLEDIS(SEVENTEEN)、SOURCEミュージック(LE SSERAFIM)、KOZ(ZICO)、ADOR(NewJeans)に加えた強力なアーティストIPラインナップを構築した。K-POP市場売上全体の60%程度(音源・アルバム収益70%、公演収益89%)を占める独占・寡占の地位を確保する。

 
キウム証券のイ・ナムス研究員は「NCT、Red Velvet、aespaまでHYBEが保有することになり、名実共に『K-POP無敵艦隊』になった。更にHYBEは営業利益50%、支配株主純利益15%のレベルアップが発生するだろう」とし「HYBEに今回のSM結合の相乗効果がバラ色の展開を見せるだろう」との見方を示した。

HYBEのパク・ジウォン代表(CEO)は契約締結を発表し、「SMのファン、アーティスト、構成員および株主の皆様へのメッセージ」を送った。「HYBEのノウハウとグローバルネットワークを通じてSMアーティストの海外進出を積極的に支援し、HYBEのビジネスモデルとネットワーク能力を足掛かりに、SMがグローバルトレンドをリードできるよう支援する」と述べた。

続けて「共に世界音楽市場で最も革新的なゲームチェンジャーになれる」と主張した。特に▼「SM3.0」のビジョンの尊重とSMアーティストの尊重・配慮▼HYBEのマネージメント能力を総動員した全面的支援などを列挙し、SMの独立性を強調した。

SMのチャン・チョルヒョク最高財務責任者(CFO)はこれについて「HYBEがSM理事会を掌握することによって経営権を行使しようとするならば、株主全体の価値を最優先に考慮する意思決定が困難になり、HYBEが主張したSMの独立的経営保障も守られにくい」と反論した。SMのファン・プラットフォーム事業はWeverse(ウィバース)と競争関係にあるが、イ・スマンの持株取得後、これらの会社の事業をどのようにするかについては明確な説明がないという指摘だ。チャンCFOは「SMプラットフォームの価値はHYBEに移る可能性が高いだけで、SMの観点からは支配構造の改善効果は全くない」という既存の立場を固守した。

◇「カカオとの提携とは違う」

SMは、カカオとの業務協約推進は経営権紛争とは全く関係のないビジネス協業だということを強調している。17日にはSM経営陣が従業員を対象に略式説明会を開き、カカオ・SMの協業は過去のNAVER(ネイバー)・YG間の持株買収と類似した形態だと説明した。NAVERは2017年、YGに1000億ウォンを投資し、2022年四半期報告書基準で持株8.91%を保有しているYGの3大株主だ。YGプラスで音源流通事業を展開しているYGは、NAVERの音楽プラットフォームVIBE運営代行で売上を確保した。

22日、ソウル東部地裁で開かれたイ・スマンの新株および転換社債発行禁止仮処分申請の審問でSMは同じ論理を提示した。SM側の法律代理人は「YGはネイバーと資本提携の形で同盟を結び、HYBEもトゥナムと7000億ウォンに及ぶ資本連合を結成した。これは長期的かつ緊密な提携関係により効果を極大化するための当然の動き」とし、「それに反して非正常的な1人プロデュース体制によりSMはライバル会社の営業利益が10倍に成長する期間の間、足踏み状態に止まった」と述べた。

「なぜカカオだったのか」という問いには、「SMの立場ではカカオ以外に選択肢がなかった。NAVERはすでにHYBE・YGと協力中のうえ、過去に事業提携を推進していた時に、良くない形で中断された前歴がある。カカオとは相当期間、数回これに関する議論があり、今はもう最適な環境が構築されたと判断され、純粋な事業目的で新株買収が決定された」と答えた。

イ・スマンの法律代理人は「商法によれば、新株および転換社債発行は既存の株主への配分が原則で、例外的にのみ第3者発行を認めている。SM側は正当性なしに筆頭株主を追い出し、支配権を弱化させるための目的で第3者に新株を配分したため違法に当たる」とし「ソル(旧正月)に理事会で議決されたSMの新株発行決定は拙速」と反論した。

◇「K-POPの独占・寡占が現実に」

HYBEとSMが「ファミリー」になるという知らせに、歌謡界の雰囲気はいつにも増して騒然としている。製作者と現業マネージャー間の意見が分かれている模様だ。ある歌手のマネージャーは「誰の味方もできない。人脈と義理で歌謡市場を守ってきたマネージャーたち(現在の製作者の位置)にとってはSM経営陣の反発が大きな衝撃で、K-POPの発展と共に仕事を始めた人たちはHYBEの独占により、若干の虚脱感を感じている」と伝えた。

SM出身でアイドル第1世代を育てたハッピートライブのチョン・ヘイク代表は「イ・スマンとSM経営陣の衝突の面だけ見れば、イ・スマンはこれまで業界の発展のために尽力した方で、今まで会社を成長させながら後発走者たちの道にアスファルトを敷く役割を果たしたのは明らかだ。製作者の立場で、このような方を追い出して他の会社を入れるのは望ましいことではないという考え」と語った。

今回のビッグディールと関係のない歌謡業界の従事者も、HYBEの独占を懸念し始めた。これまでK-POPはプロデューサーの性向によって自律的に競争しながら成長してきたが、今後はHYBEの動きだけにすべての注目が集まるという憂慮だ。

特に中小規模の企業は様子見をしている。ある新人グループのマネージャーは「努力するのとは別に、大きな会社にいればデビューから注目度が違う。HYBEがSM筆頭株主になったので、次の新人はどれだけリードしたスタート地点から始まるのか、すでに色々と心配だ」と指摘した。また別の新人製作者は「JYPとYGでさえ、会社の規模だけを見れば小規模に転落するのに、さらに小さな会社はどうすれば生き残ることができるだろうか。今後、第2のBTSのような中小企業の奇跡はないだろう」と吐露した。別の関係者は「SMよりはイ・スマン、HYBEよりはパン・シヒョクに利益がある取引」とし、「結局、HYBEの筆頭株主であるパン・シヒョク議長が勝者になった。今回の買収で最も喜ぶ人」と評価した。

SM所属歌手らは間接的な形で会社に対する支持を表現している。最も目につく変化は、授賞式で「イ・スマン先生、ありがとうございます」という決まり文句が消えたことだ。18日、ソウルオリンピック公園KSPOドーム(体操競技場)で開かれた「サークルチャートミュージックアワード」で、aespaは今年の歌手賞-デジタル音源部門7月を受賞し、「今後、どんな活動をすることになっても素晴らしい音楽で戻ってくる。会社の皆さんと先輩方に感謝したい」と述べた。今年の歌手賞-フィジカルアルバム部門1-3月期のトロフィーを受賞したNCTは「長く一緒にそばで一緒にいてくれる先輩方のおかげだ。私たちは先輩の皆さんさえいれば、どんなことにも動揺せずに頑張る」と述べた。

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