韓国野党「共に民主党」の朴洪根（パク・ホングン）院内代表は１３日の国会交渉団体代表演説で「いまからでも聖域がない捜査で崩れた司法の正義を正さなければならない。民主党は国民の意に沿って大統領夫人の金建希（キム・ゴンヒ）氏の株価操作疑惑に関する国民特検を必ず貫徹する」と話した。

朴院内代表はドイツモーターズ事件１審判決に対し「不十分な検察捜査と不明瞭な裁判所が合作した結果。検察と裁判所、大統領室が三位一体になり金建希救援に出たもの。いったいだれが大統領なのか。金夫人は罪があっても神聖不可侵なのか」と反問した。

朴院内代表はまた、尹錫悦（ユン・ソクヨル）政権の国政運営を「５大惨事（民生経済、外交、安保、安全、人事）」と規定し、「尹大統領が『コリアディスカウント』の主要因」と主張した。彼は９カ月間の国政運営を「目が覚めてみたら後進国」「蟻地獄」としながら責め立てた。

特に与党「国民の力」の党大会をめぐる大統領室介入議論に対し朴院内代表は、「与党をポケットの中のおはじきと考える大統領の党務介入を即時中断せよ」と攻撃した。彼は「旧時代の党代表指名大会に転落した政権与党のめちゃくちゃな党大会は見守ることさえ手に余る。操り人形の代表を座らせ公党を思いのままにするという発想は民主主義社会で絶対容認されることはない」と話した。

また、朴院内代表は民主党の李在明（イ・ジェミョン）代表に対する検察捜査を取り上げて「『野党有罪、尹心無罪』の尹錫悦検察で正義の女神ディケーの秤は完全に壊れた」と主張した。彼は「大統領が検察権を私有化し野党弾圧と政治報復に乱用している。検事たちの隊長役をしている」と非難した。

朴院内代表はネットフリックスのドラマ『イカゲーム』に例えて、「イカゲームのフロントマン（ゲーム指揮者）尹大統領の恐怖政治はあまりにも背筋が寒くなる」と話したりもした。これに対し「国民の力」は「民主党代表から変えろ」「民主党こそしっかりやれ」として強く反発した。

朴院内代表は昨年の地方選挙直後の演説で、「民主党は徹底的に反省し新たに生まれ変わる」と低姿勢になったのと違い、この日の演説では多数の議席を活用した立法強行の意志を強く示した。彼は「国会の意志決定方式も果敢に変える時。上院でもない法制司法委員会が越権行使できないようにし、各常任委で党指導部の指示ではなく所属議員の良心と所信により立法の責任を負うよう国会法を１日も早く改正しなければならない」と話した。

民生問題と関連しては、「民主党がこれに先立ち提案した３０兆ウォンの緊急民生プロジェクトと７兆２０００億ウォンのエネルギー物価支援金だけでも速やかに検討してほしい」と政府に促した。少子化問題解決に向けては「フランスのように（非婚同居家族を法的に認める）生活パートナー精度導入を本格的に議論する時」と提案した。民主党はこの日合計１７回拍手して朴院内代表の演説にこたえた。

これに対し「国民の力」は「最初から最後まで人のせいにした演説」と批判した。パク・ジョンハ首席報道官は論評を通じ「民主党を私党化して李代表の防弾道具に転落させ熱烈支持層に頼った世論戦だけでなく長官弾劾、名分のない防弾特検まで政争の種の発掘に血眼である民主党が『私党化』『司法の正義無視』『民主主義の危機』を話すのはアイロニー」と述べた。