一般教書演説のキーワードは１２回も登場した「Ｌｅｔ’ｓ　ｆｉｎｉｓｈ　ｔｈｅ　ｊｏｂ」だった。健康保険改革、富裕層への課税、反独占、住宅供給、保育、雇用、警察改革、銃器規制などに言及して「仕事を終わらせよう」と訴えた。野党である共和党の協力政治を圧迫して課題を終えるためにまだやるべき仕事は残っているという意味だった。バイデン大統領は「私の経済計画は忘れられた場所と人に投資することだ。過去４０年間、経済激変の中であまりにも多くの人々が捨てられたり透明人間のように扱われたりした」とし、中産層のための経済再建を約束した。

この日バイデン大統領の後ろには上院議長を兼任するカマラ・ハリス副大統領と共和党所属のケビン・マッカーシー下院議長が並んで座った。野党である共和党の下院選挙勝利によって昨年と異なる構図だ。バイデン大統領は「戦いのための戦い、権力のための権力、対立のための対立は我々に何ももたらさない」として協力政治を求めた。

この日の一般教書演説にはポップ歌手Ｕ２のボノ、警察の集団殴打で死亡した黒人青年タイヤ・ニコルズさんの両親、カリフォルニア銃器乱射被害を抑えた中国系青年、ホロコースト生存者らが招待された。

◇中国「米国と競争、回避しない」応酬

中国外交部の毛寧報道官は８日の定例記者会見で「中国はずっと中米関係はゼロサムゲームや挑戦ではなく米中がそれぞれ成功できる機会だと感じてきた」と述べた。続いて「中国は競争を回避することも、恐れることもないが、競争によってすべての中米関係を定義することに反対する。競争という名目で一国を中傷し、他国の正当な発展権利を制限して、さらに全世界の産業チェーンと供給チェーンを損害を与えることは責任ある国家の行動ではない」とし、米国を遠回しに批判した。

バイデン氏「中国、米国の主権を脅かせば行動する…間違ってはならない」（１）