ロシアとウクライナの戦争1年、国際政治激変…米vs中ロの対立高まる、韓半島に飛び火の懸念(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2023.02.05 11:24
ウクライナ戦争1年。この残酷な戦争が韓半島(朝鮮半島)に及ぼす影響は何で、われわれはどんな教訓を得ることができるだろうか。
まず1年間に変貌した世界からチェックする必要がある。ウクライナ戦争が変えた国際政治の現実は、機能がまひした国連に最も象徴的に現れる。ロシアと中国が連帯を強化し国連は陣営争いの舞台に転落した。国連安全保障理事会だけでなく人権理事会と経済社会理事会もまひした。戦場での人権じゅうりんは扱う意欲すら出せなくなっている。エネルギーと穀物価格が急騰しても国際的協力案はなかなかまとまらずにいる。さらに懸念されるのはロシアのプーチン大統領が核兵器使用の可能性まで示唆し「核戦争」という単語が国際社会で再び登場し始めたという点だ。
このように急変する国際社会の流れは韓半島にも少なくない影響を及ぼす兆しだ。もし戦争が長期化しロシアと中国の連帯が深刻化すれば米中対立のレベルもさらに高まるだろう。その渦中に台湾で武力紛争が発生する場合、韓半島にも火の粉が降りかかるほかない。北朝鮮がプーチンの核使用発言に頼りにさらに大胆に対南核脅迫に出る可能性も排除することはできない。ロシアがザポリージャ原発を攻撃し深刻な安全問題を引き起こすならばこれを北朝鮮が模倣する懸念もいまなお残る。米国政府が「北朝鮮のミサイルがロシアに流れて戦争に使われている」と警告したのはこうした国際政治構図の中で米国の対北朝鮮強硬策が当分続くことを予告している。