韓国に来たウクライナ避難民「夫まだ来ていないのにもうすぐ出産…先が暗い」(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.02.03 14:05
◇「2カ月後には第二子が生まれます。これからどのように生きていけばいいのか…」。1日、京畿道安山(キョンギド・アンサン)のある教会で会ったウクライナ国籍のジャンナ・ロマネコさん(33)の目元は涙に濡れていた。韓国語がうまく話せないロマネコさんはキム・ジョンホン宣教師を通じて「助けが必要だ」と訴えた。ロシアとの戦争が起きる前までは故郷で子どもを育てながら平凡な生活を送っていたロマネコさんは、いま地球の反対側の国で避難民として生きている。夫は国家総動員令のためにミサイルが飛び交う故国に一人残り、お腹の中には2人目の子どもがいる。ロマネコさんは家族が心配で深く眠りにつけなくなって久しいと話した。
ロマネコさんは昨年10月に故郷を離れた。戦争がいつまで続くのか、家族がいつまで無事なのか分からない日々を送り、苦痛と恐怖は日に日に大きくなった。結局8歳の息子、60代の義両親の手を取ってルーマニアに続く国境を越えた。高麗人である夫のおかげで何とか韓国行きの飛行機に乗り、京畿道安山(キョンギド・アンサン)に小さな家も見つけることができた。短期訪問ビザ(C3)で入国して一時在留ビザ(G1)の発給を受けたが、韓国法務部の措置で制限的な就職活動もできることになった。
だが、幸運はここまでだった。家族のために何もかもが慣れない土地をさ迷ってやっと仕事場を見つけた。どこでも、どんな事でもするという気持ちで安山半月(パンウォル)工業団地などを行き来した。だが、韓国語は不自由でいつ韓国を離れるか分からない外国人女性を使ってくれる所はなかったという。故郷に残った夫ももともと建築関連の仕事をしていたが、戦争のために働き口を失った。家族はますます窮地に追い込まれた。出産日が近づいてロマネコさんは家族に隠れて一人涙を流す日が増えた。ロマネコさんはこの日、インタビュー中にも「夫がいるオデーサ(オデッサ)はミサイルが落ちてよく停電する。私が暮らしを支えなければならないのに仕事がない。この先、真っ暗だ」と言って涙声で話した。