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韓国、性売買従事者「国家が性搾取放置」損害賠償訴訟…裁判所棄却

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.02.03 09:37
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国家が性売買予防に失敗したため性搾取に遭い火災被害を受けたという性売買従事者の主張に対して裁判所が「国家の責任はない」との判断を下した。

2日、ソウル東部地裁民事12単独の朴聖寅(パク・ソンイン)判事は、千戸洞(チョンホドン)の性売買業者火災事件で傷害を負った性売買業者の女性A氏と死亡した性売買業者の女性遺族4人が、国やソウル市などを相手取り、計2800万ウォン(約293万円)の賠償を求める訴訟を棄却した。

 
千戸洞性売買業者火災事件とは、2018年12月22日にいわゆる「千戸洞テキサス村」と呼ばれる性売買業者密集地で火災が発生し、性売買業者の女性を含む3人が死亡し、従事者の女性A氏ら3人が負傷した事件をいう。

A氏をはじめとする遺族は「性売買などを予防・根絶する責務に違反し、被害者を劣悪な環境で性搾取に遭わせ、火災で死亡または傷害を負わせた過失がある」として国に対して損害賠償を請求した。

また、ソウル市が店がある場所が性売買業者密集地で火災の危険性が高いにもかかわらず、市所属の消防公務員は施設点検および火災発生時の被害者救助を疎かにしたと主張した。

この他にも該当業者の事業主B氏らが「性売買を強要して性搾取をした」として精神的損害に関する慰謝料を請求した。

しかし裁判所は国家やソウル市に損害賠償責任がないと見た。

朴判事は「大韓民国所属の警察官が法令上の義務に違反してA氏などを性搾取に遭わせたり、火災で被害に遭わせたりしたとは見なし難い」とし「むしろ大韓民国は性売買業者を持続的に取り締まり、性売買女性の自活を支援するために努力した」と判示した。

ソウル市に対しても「市所属の消防公務員は火災発生から2分後に火災現場に出動し鎮火および救助を行った」とし、「消防公務員が職務上の義務を違反したり、救助義務を疎かにしたと見るには及ばない」とした。

B氏などについては「意思に反して性売買に従事するよう強要したと認めるには足りない」と判示しつつも火災予防義務を疎かにした過失を認め、原告らに計2100万ウォンの支払いを命じた。

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