尹錫悦（ユン・ソクヨル）大統領は１９日（現地時間）、「挑戦を克服する道は、我々がより強く協力し、連帯することだ」と述べた。スイスのダボスを訪問中の尹大統領はこの日、「行動する連帯のために（Ｓｏｌｉｄａｒｉｔｙ　ｉｎ　Ａｃｔｉｏｎ）」というテーマの世界経済フォーラム（ＷＥＦ・ダボス会議）の特別演説で「安保・経済・先端科学技術の境界線が消え、Ｂ２Ｂ（企業間）形態の協力だけでなく各国の政府と民間企業が交差的に、円滑に協力するＧ２Ｇ（政府間）とＧ２Ｂ（政府と企業間）形態の協力が切実だ」と述べた。大韓民国の大統領がＷＥＦの対面特別演説に出たのは、２０１０年李明博（イ・ミョンバク）元大統領、２０１４年朴槿恵（パク・クネ）元大統領に続いて９年ぶりのことだ。

尹大統領は演説で「分断された世界経済状況の中でも世界経済の成長と人類の自由の拡張に貢献してきた自由貿易体制は絶対に諦めてはならないグローバル公共財」とし「障壁を築き保護主義を強化するのは正しい解答にはならない」と述べた。また「グローバル化の過程で実体経済の金融化と両極化という問題を露呈させたが、多国間主義に基づいた自由貿易体制は尊重されなければならない」として「モノと資本、知識と情報が国境を自由に往来し、多様性を保障し、連結性を拡大して小さなブロックをますます大きなブロックに拡張しなければならない」と強調した。

尹大統領は国際社会で喫緊の課題として「互恵的連帯に基づいたサプライチェーンの復元力の強化」を挙げた。「持続可能な経済的繁栄のためのグローバルサプライチェーンの復元力の強化、気候危機に対応してエネルギー安全保障を確保するための低炭素への転換、保健格差の解消に向けたグローバル協力の強化、自由と繁栄に寄与するデジタル秩序を提案したい」と述べた。尹大統領は「サプライチェーンの復元力強化も自由と連帯の精神に基づいて解決していかなければならない」とし「互いに信頼できる国とともにサプライチェーンの安定のために連帯し協力する」とも述べた。

尹大統領はＷＥＦのクラウス・シュワブ会長が世界秩序の再編で中国との関係を尋ねると「普遍的価値を共有する国と安保・経済・保健・先端科学技術の協力を緊密に行うのは避けられない選択」としながらも「中国は我々と異なる点が少しあるが、体制が違い、または普遍的価値において差がある国との関係を排除・遮断する方式ではなく、さらに融合的な方式で運営されなければならないと考える」と答えた。

尹大統領「グローバル連帯でサプライチェーンを復元」（２）