韓国、「家計負債爆弾」炸裂か…全面的な規制緩和もDSRは維持
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.01.06 14:07
韓国政府が全方向から政策・税制・貸出など主な不動産規制を緩和した。しかし代表的な貸出規制である総負債元利金償還比率(DSR)だけはそのまま維持した。過去最高水準に膨らんだ家計の負債とこれによるリスクため、DSR規制は緩和できないのが実情だ。
5日の韓国銀行(韓銀)によると、昨年7-9月期末の家計負債(家計信用統計基準)は1870兆6000億ウォン(約200兆円)で過去最高額となった。このうちクレジットカード使用額など販売信用(113兆8000億ウォン)を除いた家計貸出も過去最高額の1756兆8000億ウォン(家計負債の93.9%)。
しかしまだ問題が発生していないのは低い延滞率のためだ。韓銀によると、昨年7-9月期基準で全体の家計貸出延滞率は0.60%だった。通常、家計貸出の平均延滞率が1、2%台という点を考慮すると過度に低い。これは一時的な錯視である可能性が高い。実際、韓銀が2020年取扱の家計貸出だけを別に切り離して分析すると、2013-19年の家計貸出延滞率の長期平均値よりかなり低かった。特に2020年には新型コロナによる景気沈滞にもかかわらず、信用度が低いノンバンクの延滞率が過去の平均(2013-19年)より顕著に低くなる現象までみられた。