【韓国、加速する民間宇宙時代】初の民間宇宙ロケット打ち上げへ(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2022.12.18 11:24
大企業だけでなく中小規模のスタートアップの技術力も成熟した。韓国初の宇宙関連スタートアップであるサトレックアイは最近小型衛星に必要な高効率電気推進システムを国防科学研究所付設防衛産業技術支援センターと協業して開発した。この技術は搭載した燃料を電気エネルギーでイオン化し高速度で排出して推進力を得る原理で作動する。既存の化学式推進システムに比べ搭載燃料量を5分の1水準まで節減でき、電力変換効率を引き上げて消費する電力量を減らすことができ、衛星開発で先進技術に分類される。衛星ソリューションのスタートアップであるナラスペーステクノロジーは低解像度衛星の映像を高解像度に変換できる超解像化ソリューションを開発し、今年欧州市場で発売した。
同社の超解像化ソリューションは人工知能(AI)ディープラーニング基盤のニューラルネットワークを利用して衛星映像の解像度と品質を3倍以上に高める。長さ10メートル以上の物体だけ識別できる衛星映像でも3メートルほどの物体を識別できる。また別のスタートアップのコンテックは来年下半期にスペースXの「トランスポーター9ミッション」のロケットに載せられ打ち上げられる衛星「晋州(チンジュ)サット」の開発に参加した。韓国の自治体で初めて慶尚南道(キョンサンナムド)の晋州市が自治体レベルで打ち上げる衛星だ。軌道投入後は地球撮影任務に出る予定だ。このほかKAISTとともに独自開発したロケットの打ち上げ試験を今年成功させたスタートアップのペリジーエアロスペース、衛星が撮影した映像データをAIで分析するスタートアップのSIAも注目すべき成果を出している。