【コラム】梨泰院事故、その無感覚と無理解
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.12.01 11:22
バッグ124個、服258着、靴255足。主人を失った物が集められた多目的室内体育館。貴い若い命158人が群衆に押されて倒れ死亡した。セウォル号事故後韓国で最も多くの若者が世を去り、世界が悲しんだ。
この惨憺とした時期に私たちが最初にすべきことは、子どもたちの魂のために祈ることだ。突然死んだ魂がどれほど当惑しているかを思うと胸が痛い。まだやりたいことや行きたい所も多かったはずなのに、どれだけ生きたかったかを思うとそのくやしい魂のために祈らざるをえない。
犠牲者の両親のためにも祈らなければならない。遊びにでかけた子どもが冷たい遺体になって戻ってきた時の心情をだれが推し量ることができるだろうか。子どもに先立たれた両親は生きていても生きているようでない。「あの時私が止めていたならば」と言いながら自責から抜け出すことができない。友達と恋人を失った生存者も見守らなければならない。生き残った人もやはり申し訳ない思いと自責感から日常に戻り難い。彼らの心を推し量ってそばにいてあげなければならない。死んだ子どもたちも私たちがそうすることを望んでいるようだ。