【コラム】「自衛隊にやられない」…盧大統領の「ハリネズミ論」が済州海軍基地建設につながった(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.11.10 09:02
興奮したデモ隊が軍部隊工事現場の入口をふさいだ。国防部と警察は座り込みのためのテントを強制撤去した。一部のデモ隊は体に鎖をつないで激しく抵抗した。負傷者が続出した。
済州(チェジュ)海軍基地の建設過程であった衝突場面だ。済州海軍基地は2016年2月に竣工した。建設発表から竣工まで10年以上もかかった。海軍基地がある西帰浦市(ソギポシ)の江亭(カンジョン)村は2つに割れて深刻な葛藤が生じた。村の住民など約600人が懲役刑(執行猶予含む)や罰金刑を受けた。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は2019年の三一節(独立運動記念日)特赦で19人を赦免・復権したが、割れた村の傷は残っている。
済州海軍基地は盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の構想だった。陣営論理を超える実用主義的な決定だった。海軍基地は青瓦台(チョンワデ、韓国大統領府)安保室の所管だが、盧大統領は政策室長の私の意見も尋ねた。私は積極的に賛成した。盧大統領が支持勢力の反対を押し切って推進した政策は大きく3つ、韓米自由貿易協定(FTA)、済州海軍基地、イラク派兵だ。今回は済州海軍基地について話す。