【韓国梨泰院圧死事故】安置場所不足で遺体が40カ所に分散…遺族「私の娘はどこ」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.10.31 08:58
ソウル梨泰院(イテウォン)に遊びに行くという連絡を受けた後、娘と連絡が取れなくなったチョンさん(63)は30日午前9時、ソウル順天郷大病院を訪れた。夜中にソウル市内の数カ所の安置室を訪れた後、死亡者が最も多く搬送されたというこの病院を訪れたのだ。しかしチョンさんはこの病院でも娘の名前を確認できなかった。チョンさんは「ここに遺体が多いと聞いて来たが、私の娘はどこにいるのか」と涙を流しながら語った。チョンさんはすぐに別の病院に向かった。
「梨泰院惨事」で類例のない人命被害が発生し、犠牲者を安置するところを確保するのも容易でなかった。遺体はソウル・京畿道(キョンギド)地域の病院など約40カ所に安置された。このため犠牲者の遺族は数カ所の病院を回ることになった。
事故現場から最も近い順天郷大病院には早朝から行方不明者を確認したいという電話が鳴り続いた。しかし順天郷大と臨時安置所に搬送された遺体はこの日午前中、近隣の病院や葬儀場に移された。遺体保存のための措置だった。