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21年連続赤字の韓国観光、リモデリングが至急

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2022.10.29 09:32
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根の深い赤字がある。観光収支のことだ。21年連続で赤字を出している。2017年に147億ドル、2018年に131億ドルの赤字で「最悪」となった。赤字を少しでも減らすのに寄与していた中国からの観光客が、THAAD(高硬度防衛ミサイル)韓国内配備で引き潮のように減少していった時期だ。

今年は8月までに観光収支の赤字が34億ドル。新型コロナ防疫措置が緩和された後、韓国のアウトバウンド(観光出国)が急増した。1-8月に272万5823人が出国した。すでに昨年の出国者(122万2541人)の倍を超えている。インバウンド(観光入国)はその半分ほどの138万5103人。旅行シーズンの秋を迎え、2度の3連休があった10月のアウトバウンドがあまりにも多く、今年の観光収支の赤字は4年ぶりに100億ドル台に達するという予想だ。全南大のカン・シンギョム文化専門大学院教授は「慢性的な観光赤字は雇用と外貨保有高に影響を及ぼし、経済成長の足かせになることもある」と懸念を表した。

 
インバウンドとアウトバウンドの不均衡は「観光競争力の傾いた運動場」と表現されたりもする。まず観光費用が高い。ソウルは生活費が高い都市世界10位前後にある。済州(チェジュ)の物価は悪名高い。4-6月期に全国平均で5.4%上昇する間、6.4%も上がった。2017年から韓国を数回訪問したワシリナさん(29、エストニア)は「特に宿泊費が高い」と話した。10年近くインバウンドに注力してきた隣国の日本は円安とノービザ入国で観光大国の地位を固めている。東南アジアの国は「安さ」で観光の「価格性能比」を高めている。しかし韓国の観光政策は過去から抜け出せていない。21世紀に入って個別化した旅行トレンドが続いたが、団体旅行基盤の雪岳洞(ソラクドン)をはじめとする重要観光団地は変化が見られず衰残している。ドラマの人気を受けて各地の撮影セット場を観光コンテンツにしたが、一時的に観光客が集まっただけで現在は放置されているところが多い。

高い物価は無理に引き下げることができない。それなら高くても満足できるほどの観光コンテンツをつくる必要がある。個別化した観光はレベルの高いコンテンツを要求する。米国のブロードウェーミュージカル観覧、英国のイングランドプレミアリーグ(EPL)観戦、ネパールのヒマラヤトレッキング、スペインのサンティアゴ巡礼路のようなコンテンツが必要だ。新型コロナで韓国を訪問する外国人は中国中心から米国・欧州中心に再編された。欧米の観光客はショッピング(33.5%、複数回答)よりも自然や文化(58.6%)体験を望む。全羅南道谷城(コクソン)で開かれているエキサイティングチャレンジのように、22日に数百人の外国人が熱狂した光陽(クァンヤン)K-POPフェスティバルのように、K-旅行とK-ムービー、K-POPなどをKー観光に取り入れるのがよい。実際、15日にBTS(防弾少年団)が釜山(プサン)でコンサートを開くと約2万人の海外ファンが韓国を訪れた。

観光は付加価値も、成長潜在力も大きい。世界観光機関(UNWTO)によると、2019年基準の韓国のインバウンド観光が輸出全体に占める比率は4%にのぼる。漢陽大のイ・フン国際観光大学院長は「トレンドの変化に合わせてリモデリングをしなければ韓国の観光競争力は痛手を負うことになるだろう」と強調した。

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