「AAA社債、利回り5.9%でも売れない」 韓国企業の金脈干上がる(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.10.21 10:08
今月17日、最高信用格付け(AAA)の韓国電力公社は利回り5.75%と5.9%を提示して合計4000億ウォン規模の債券(2~3年物)を発行しようとした。だが、1200億ウォン(約126億円)分は投資家がつかず取引が成立しなかった。莫大な赤字とエネルギー原価の上昇で資金調達が急務だった韓電は、相対的に信用格付けが低いAA-級社債よりも多くの利子支給を約束したが、先月から売買不成立が頻繁になるなど投資家集めに困難を強いられている。同じ信用格付け(AAA)を保有している韓国道路公社も17日に1000億ウォン規模の債券(2年物)の発行を試みたが投資家さえつかず全額売買不成立となった。果川(クァチョン)都市公社も地方自治体傘下のAA等級の優良公企業だが、19日利回り6.2%で発行しようとしていた600億ウォン分の債券が全額売買不成立となった。わずか6日前に提示した利回り(5.421%)より0.75%ポイント以上高いものを提示したが債券市場の雰囲気は冷たかった。
債券市場が冷え込み、「金脈硬化」すなわち資金調達困難に対する恐怖が広がっている。利上げに伴う投資心理の萎縮が主な原因だが、韓国電力と都市銀行が市中の流動性を吸い込むクジラになった影響も大きい。最近では江原道(カンウォンド)が保証人になったレゴランドのプロジェクトファイナンシング(PF)資産流動化企業手形(ABCP)債務不履行まで加わり、短期金融市場では「金利発作」まで広がっている。金融当局は債券安全ファンドを緊急投じて流動性を供給して、都市銀行が銀行債を少なく発行するように誘導することにした。
◆赤字莫大な韓電、社債市場の「クジラ」に