【コラム】技術覇権時代の国家戦略=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.10.05 11:20
技術覇権をめぐる米中間の対立が深刻化している。伝統的な製造業で中国が世界の生産基地になるのは堪えてきたが先端産業だけは断じて譲歩できないという米国だ。最近米国の中国系大学教授が技術流出スパイ容疑で逮捕され、中国人留学生に対する米国の大学の友好的態度も消えている。中国に先端技術と製品が流出しないよう友好国も徹底的に取り締まり始めた。
このような技術覇権に向かった米国の戦略は、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」として勢いに乗っていた新興勢力の日本を1985年のプラザ合意を通じて一気に勢いを折ったのと脈を同じくする。もちろん当時の日本といまの中国の状況は全く違っており、その効果も同一なものだと予想するわけにはいかないが米国に挑戦する勢力に対し、はしごを外す戦略であることに間違いない。当時日本円を一挙に2倍に切り上げさせ30年間日本を長期沈滞の沼に落ちるようにした米国の戦略は有効だった。それが韓国には日本の空席に食い込んで飛躍的経済成長を成し遂げることができる機会にもなった。
だがいま韓国に近づいてくる米中技術覇権競争は機会というよりは深刻な危機だ。米中覇権競争で韓国だけとばっちりを受ける局面だ。最近の米国のインフレ抑制法通過で韓国は簡単に流れ弾に当たった。韓国の半導体「チップ4」同盟加入にも中国の牽制は少なくなく、米軍のTHAAD配備に対する経済報復の前例だけ見ても米中技術覇権競争に対する韓国の国家戦略はより緻密に立てられなければならない。