【コラム】東京で開かれる済州4・3追悼、日本植民の歴史を問い直す(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2022.10.01 13:02
先月初め、世宗(セジョン)文化会館で創作オペラ『スニ(順伊)おばさん』を見た。1948年に起きた済州(チェジュ)4・3事件を素材にした作家ヒョン・ギヨン氏の小説『スニおばさん』を原作として、済州市(済州アートセンター)と済州4・3平和財団が共同制作した作品だ。
上演後のカーテンコールには原作者のヒョン・ギヨン氏も舞台に登場した。小説『スニおばさん』を発表した1978年当時の韓国は軍事政権時代で、済州4・3はダブー視された時代だ。実際、ヒョン・ギヨン氏は軍機関に連行されて拷問を受け、『スニおばさん』は販売が禁止された。事件から30年が過ぎた当時も済州4・3は公論化するのが難しかったのだ。今は『スニおばさん』発表から半世紀近くが過ぎ、オペラは世宗文化会館大劇場で上演され、約3000席規模の客席は2日間満席だった。舞台で大きな拍手を受けたヒョン・ギヨン氏は感慨無量という表情だった。