【コラム】半導体とバッテリーの次は? 新薬開発に未来がある=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.09.28 11:26
こうした状況で韓国科学技術翰林院(KAST)が26日に開催した「新薬開発新たなパラダイム」を主題とする第201回円卓討論会は、韓国の未来の収益源戦略と関連した科学技術を眺望する機会だった。この日「オミックスデータ基盤革新新薬開発」(延世大学薬学部キム・ソンフン教授)、「人工知能(AI)基盤革新新薬開発」(梨花女子大学薬学部チェ・ソンファ教授)、「マイクロバイオームを活用した革新新薬開発」(ソウル大学薬学部キム・ギュウォン名誉教授)など先端技術が紹介された。オミックスは遺伝子と関連し分子水準から出た多様な情報を活用する技法であり、AI基盤新薬開発は膨大な作業・時間・資金が必要な候補物質選別にAIを活用する技術で、マイクロバイオームは微生物の代謝産物などを活用した医薬品と食品開発を示す。
この日確認した希望はこうした先端技術を活用した融合型革新新薬開発が韓国でも活発に研究されているという事実だ。克服する課題も多く指摘された。司会を担当した徳成女子大学のムン・エリ教授は「新薬はひとつ出せば相当期間にわたって毎年兆単位の売り上げを得られるが、研究費が平均1兆ウォンほどかかり10~15年の開発期間が必要な点が限界に挙げられる」と指摘した。
キム・ソンフン教授は「研究成果が産業界につながる過程の間隙を示す『デスバレー』が依然として問題。当面の株価や業績を考えるほかない企業が長期的な投資が必要な新薬開発に投資するのは容易でない」と指摘した。その上で「国が公的財源を動員して長期的で持続的で戦略的に支援しなければならない」と強調した。討論座長である釜山(プサン)大学薬学部のチョン・ヘヨン教授は「韓国に革新新薬開発は選択ではなく必須。研究者が失敗に臆しないようにする挑戦システムを用意しなければならない」と指摘した。