【時視各角】尹大統領は「無能フレーム」を脱出できるのか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.09.23 16:05
かつて進歩はクリーンだが無能であり、保守は腐敗しているが能力があるというイメージがあった。しかし前回の大統領選挙のフレームは反対だった。共に民主党は尹錫悦(ユン・ソクヨル)候補に無能の烙印を押し、国民の力は李在明(イ・ジェミョン)候補の非道徳性を攻撃した。選挙は終わったが、その対決構図は今も続いている。韓国の政治はまだ大統領選の延長戦をしている。
党代表が起訴された民主党は尹大統領を総攻撃している。「政争」でなく「戦争」というレベルだ。今回は大統領の海外訪問が砲撃対象となっている。コーナーに追い込まれた野党には、外交の一線に立つ大統領への批判を自制するマナーを期待できない。円滑でなかった大統領の弔問過程を乱打する戦線には、卓賢民(タク・ヒョンミン)前青瓦台(チョンワデ、大統領府)秘書官が先頭に立っている。「儀典専門家」らしく文を弔問録の左面に書くか右面に書くかという点まで是非を論じた。これほどになればストーカーレベルだ。駐韓英国大使までが「葬儀場に出席したこと自体が弔問」と引き止めに入った。
問題はこうした幼稚な攻撃までもある程度の効果を得ている点だ。さらに大きな問題はそのきっかけを大統領室と政府が繰り返し提供していることだ。普通、大統領の海外訪問は内政で失った点数を埋める効果がある。しかし今回を含む2回の海外訪問では期待するほどの効果を得られなかった。頻繁なミスと不注意で政治初歩大統領の未熟さばかりが浮き彫りになった。こうした逆効果をすべて野党の攻撃のせいにすることはできない。