「子どもたち、外出恐怖に思春期早発症も」…コロナ禍3年の恐ろしい後遺症=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.09.20 11:08
小学校3年生のイムくん(9)はエレベーターで見知らぬ人に会うと母の後ろに隠れる。イムくんは新型コロナが発生した2020年に小学校に入学した「新型コロナ新入生」だ。母親のクォンさんは「息子が外に出ることを恐れて対人恐怖症が生じ、心理相談を受けている」とし「幼稚園の時までは明るい子だったが、非対面授業が長期化し、絆の断絶によって生じた症状のようだ。心が痛い」と話した。
コロナ禍の長期化が子どもの発達に及ぼした悪影響が深刻ということが確認されている。世界児童権利専門NGO「グッドネーバーズ傘下の子どもの権利研究所」(以下、子どもの権利研究所)が行った「新型コロナと児童の災難反応研究」でコロナ禍の長期化が子どもの身体・認知・感情・行動発達に及ぼした否定的影響を確認した。研究は子どもの権利研究所が新型コロナの流行が始まった2020年と翌年の2021年の2回にわたって進めた「児童災難対応実態調査」の結果に基づいて行われた。実態調査はそれぞれ満4歳~高校3年生と3308人、3927人および彼らの保護者を相手に実施されたが、研究は2年間の調査に全て応じた子ども1367人およびその保護者の回答を対象とした。
回帰分析によって点数で表現された研究結果では、2021年には子どもの不眠、食欲低下、頭痛のような否定的身体反応が2020年に比べて増加(1.18点→1.25点)したことが分かった。不安、憂うつのような否定的な感情反応(1.28点→1.39点)や集中力低下など否定的な認知反応も(1.16点→1.30点)の全年齢帯で増えた。警戒心と対人関係の回避など否定的な行動発達は満4~9歳の場合1.15点→1.12点に減少したが、学齢期の満10~17歳では1.05点→1.10点に増えた。