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【コラム】「防疫大戦の勝利」宣言した正恩氏の冒険

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.09.09 09:14
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北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は先月10日、全国非常防疫総和会議で新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)防疫大戦の勝利を宣言した。その後、北朝鮮の防疫封鎖は解除され、貿易も一部再開された。

北朝鮮の防疫措置は、中国と大きく変わらなかった。ワクチン接種、保健状況の面で中国より劣悪な北朝鮮が新型コロナをどのように「撲滅」したのだろうか。実際は、金正恩委員長に吉報を伝えなければならないという焦燥感に包まれた北朝鮮当局者が、新型コロナを終息させたと報告し、金正恩委員長はおそらくその報告が嘘だと知りつつも騙されたふりをしたのだろう。

 
なぜか。まず、防疫措置が北朝鮮の経済と社会に大きな影響を及ぼしたためだ。貿易と住民の移動が制限されて労働者が隔離され、工場の稼動が止まった。また、新型コロナ拡散による恐怖は、北朝鮮社会全体を押さえつけた。全国非常防疫総和会議で、ある官僚は恐怖に震えた住民が医薬品を手に入れようと薬局に押し寄せて「無秩序と混雑」が巻き起こったと述べた。今年5月、平壌(ピョンヤン)では偽の医薬品販売業者を厳重に処罰するという警告文が掲示された。社会の不安定を懸念した北朝鮮指導部は、新型コロナ拡散の危険を冒して防疫解除に踏み切ったのだろう。金正恩委員長が「防疫対戦の勝利」を宣言した以上、コロナ再拡散は最高指導者の言葉を覆すことになる。再拡散状況を報告する者に恐ろしい代価が伴うということを北朝鮮官僚が知らないはずがない。北朝鮮内の新型コロナ拡散の実状は、一層把握が困難になった。

2つ目の理由は、正統性と忠誠心の弱体化に対する懸念だ。北朝鮮政権はこれまで核兵器プログラムの開発で正統性を守ってきた。しかし、内部状況が悪化し、派手な核実験で得られる政治的利益も減少している。いかなる理由であれ、準備を終えた7回目の核実験も行っていない。最近、住民に経済的繁栄を約束して正統性を見出そうとしたが、経済も急激に悪化している。政権に対する官僚の忠誠心の弱体化は、国家運営力の低下につながる。全国非常防疫総和会議で出た発言を見ると、最高指導者が前面に出たにもかかわらず、幹部の新型コロナ対応は失敗した。政権転覆の試みは感知されていないが(6月に2週間、7月に3週間の金正恩委員長が姿を見せなかったことは疑念を呼ぶ)、いずれにせよ、忠誠心が弱まれば、政権が危機に瀕した時、幹部が傍観する可能性が高い。正統性の不在は住民の忠誠心の弱体化、政権の脆弱性につながる。北朝鮮が最近相次いだ会議で、プロパガンダ(宣伝扇動)に一層注力するように言ったのは、逆説的にこれまでのプロパガンダが効果を出せなかったという意味でもある。

「コロナ終息」宣言は北朝鮮政権のこのような悩みに対する答えとして出た可能性がある。「指導力を持った偉大な指導者」のおかげで他国の国民のように苦痛を受けずにすんだという点を北朝鮮住民に確信させれば、政権の地位は大きく強化される。新型コロナによる死者も引き続き出るだろうが、集団農場で死亡したら、他の原因で死んだと言えばいい。しかし、新型コロナが平壌でも拡散し続ければ(移動制限があまりない平壌では可能性が高い)、北朝鮮のエリートは当局の新型コロナ終息宣言が嘘であることを知ることになり、韓国や西側諸国のワクチン・治療剤支援提案を受け入れていたら自分の家族が死ななかったと考えるようになるだろう。平壌のエリート集団が遠ざかるということは、政権としては深刻な問題だ。コロナ退治宣言による北朝鮮政権の正統性回復の試みは危険な賭けで、必死な足掻きだ。

防疫総和会議などで出た金与正(キム・ヨジョン)副部長の荒々しい発言は、このような決定に至るまで北朝鮮指導部内の雰囲気、北朝鮮当局の本音、あらゆる努力にもコロナ防疫に失敗した北朝鮮政権の挫折感を示している。金与正副部長は、韓国がビラを散布して新型コロナを伝播したという主張までした。

正統性の追求は北朝鮮政権生存の核心だ。ともすると、1980年代の東欧国家の二の舞を踏みかねない。当時、その国々は内部基盤が脆弱で、国内の抑圧(情報機関に依存)と核心グループ(北朝鮮の場合「トンジュ(新興富裕層)」)との妥協、そしてソ連に頼って延命した。ソ連崩壊後、彼らの崩壊速度は衝撃的なほど速かった。

北朝鮮はすでに彼らのように崩壊寸前の状況に置かれているのだろうか。それとも、間もなくそうなるだろうか。いかなる理由であれ、中国が(少ないだろうが、ロシアも)支持を得れば、北朝鮮政権は崩壊するだろうか。北朝鮮住民は淡々と見守るだろうか、歓声を上げるだろうか。

◆外部者執筆のコラムは中央日報の編集方針と異なる場合があります。

ジョン・エヴァラード/元駐平壌英国大使

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