【噴水台】通貨危機=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.09.06 15:21
通貨危機の定義は簡単だ。韓国ウォンと両替して使うドル(外貨)が不足して生じる危機だ。1997年に韓国が経験した。韓国は保有する外貨が減り、デフォルト(債務不履行)の危機に直面した。同年11月、国際通貨基金(IMF)に200億ドルの救済金融を要請しなければならなかった。その代償は大きかった。IMFは強度の緊縮を要求した。深刻な資金不足で住宅貸出金利は年20%台、中小企業向け貸出金利は30%台に上がった。「漢江(ハンガン)の奇跡」と呼ばれた韓国経済はあっという間に沈没した。多くの企業が倒産し、家計破綻が続いた。
IMF通貨危機が韓国人に残した傷は大きかった。経済が不安定になるたびに通貨危機の恐怖に包まれる理由だ。2008年の米国発金融危機がそうだった。当時、外国人の資金が一気に流出し、韓国ウォンが急落した。第2次IMF危機が迫るという恐怖が市場に広がった。「3月危機説」「9月危機説」が相次いで出てきた。同年10月、李明博(イ・ミョンバク)大統領がラジオ演説で「厳しいが、通貨危機当時とは状況がかなり違う」と訴えるほどだった。