韓国、為替相場で苦境…物価鈍化もウォン下落で緊縮緩めるのは困難に(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2022.09.04 11:37
ウォンの急落に翼はない。2日に1ドル=1362.60ウォンを記録し金融危機当時の2009年4月以降で最も低い水準を記録した。消費者物価上昇率は一段と弱まったが、ウォンの急落で通貨政策の方向を変えるのはさらに難しくなった。ウォン下落で輸入物価が上がればインフレ(物価上昇)圧力が再び大きくなりかねない上に資本流出を防ぐための「金利防護幕」の必要性も大きくなったためだ。
この日ソウル外国為替市場でウォン相場は前日より7.70ウォンのウォン安ドル高となる1ドル=1362.60ウォンで取引を終えた。終値基準では2009年4月1日の1379.50ウォン以後で最も低い。取引時間中には一時1363ウォンまでウォン安が進んだりもした。ウォン相場は先月末に1ドル=1337.60ウォンを記録した後、今月に入ってから2日で25ウォン下落した。各国の通貨は世界の中央銀行の緊縮決議の場になったジャクソンホール会議の影響をそのまま受けている。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は先月26日のジャクソンホール会議で「いまは利上げを中断したり止めたりする時ではない」として高強度の緊縮を示唆した。すでに2回にわたり0.75%の大幅利上げを行ったFRBがもう一度大幅利上げをするのではないかとの見通しが重さを増している。