【社説】韓国の金融市場揺るがしたジャクソンホール会議の影響、危機拡散防がなくては
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.08.30 10:20
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の通貨緊縮発言が韓国経済を揺るがしている。パウエル議長は先週ワイオミング州ジャクソンホールで開かれた経済政策シンポジウムで「FRBの目標はインフレを2%に戻すこと。利上げを止める時ではない」と話した。その上で「苦痛が伴っても物価を安定させなければならない」と強調した。
この発言が伝えられ先週末にダウ平均とナスダック指数は3%以上急落した。その衝撃波はきのうの韓国の証券市場と外国為替市場にそのまま伝わった。対ドルでウォン相場は取引開始直後に急落し始め前営業日より19.10ウォンのウォン安となる1ドル=1350.40ウォンで取引を終えた。13年4カ月ぶりの安値水準だ。1997年の通貨危機と2008年の金融危機以降では経験したことのない為替相場だ。また、韓国総合株価指数(KOSPI)指数は2%以上、KOSDAQは3%近く下落した。
問題は韓国の金融市場不安がしばらく続く公算が大きい点だ。ジャクソンホール会議に参加した韓国銀行の李昌ヨン(イ・チャンヨン)総裁はメディアインタビューで追加の0.5%利上げの可能性に対し「国内物価上昇率が5%を大きく上回る場合、パウエル議長のように韓国銀行も物価安定に重点を置くほかない」と明らかにした。ただ李総裁は「データの不確実性からあらかじめ言及したくはない」とした。0.5%の利上げに対する直接的な言及は避けたが、金融市場では追加で0.5%の利上げの可能性を残した発言と解釈している。韓国銀行は25日に史上初めて4回連続で金利を上げた。ここには7月の0.5%の利上げも含まれている。