【コラム】黄江ダムの予告なし放流…北朝鮮、いつまで続けるつもりか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.08.25 15:47
記録的な大雨と梅雨が長期化した今年の夏。京畿道漣川郡(キョンギド・ヨンチョングン)・坡州市(パジュシ)など境界地域の臨津江(イムジンガン)沿いの住民の緊張感は高い。大雨が続き、川が突然増水しないかどうか心配だからだ。
臨津江上流の北朝鮮黄江(ファンガン)ダムが予告なく放流される場合、臨津江下流の韓国側の地域に水害や人命被害が懸念されるためだ。
こうしたことは北朝鮮が臨津江上流に総貯水量3億5000万トン規模の大型ダムを作った10年余り前から続いている。黄江ダムと韓国側対応ダムの漣川郡南ダム(クンナム洪水調節池、総貯水量7100万トン)の間の距離は57キロメートルで近い。軍事境界線の北側42.3キロメートルの距離にある黄江ダムで放流すれば増えた水は4時間程度で南側に至る。満潮時間と重なって下流の水が抜けない場合、漣川・坡州地域の被害が大きくなる。黄江ダムは郡南ダムの5倍の規模を持つ。郡南ダムが黄江ダムの放流に耐え切れないのはこのためだ。これまで黄江ダムの予告のない放流で漣川・坡州地域では被害が相次いだ。2009年黄江ダム無断放流で野営客6人が亡くなったほか、その後も毎年野営客の避難、漁船流失および漁具損失などの被害が発生している。2020年8月には住宅71世帯が浸水して軍事施設141カ所と河川44カ所が流失する被害が発生した。