【コラム】断交30年「旧知」台湾の帰還=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.08.18 10:45
「新しい友達と付き合っても昔の友達を捨てないのが道理だ」。今年3月に発刊された『中華民国リポート1990-1993:台湾断交回顧』(チョ・ヒヨン著)で確認した韓中修交の水面下外交当時の盧泰愚(ノ・テウ)大統領の肉声だ。中華民国は一時自由中国とも呼ばれた台湾の旧称だ。当時中国は中共だった。冷戦解体の中で韓国が北方外交を急ぐと、台湾は「一つの中国」原則により断交されないだろうかと心配し、韓国政府はこのような言葉で慰労した。あれやこれやと理由は多いが、結果的に台湾は韓国に激しい裏切りを感じて公式外交関係をたたむことになった。
非公式・民間外交で親しく過ごすことはあっても、過去30年間、韓国における台湾の存在感は大きくなかった。そうしたところ、今月初め、米国のナンシー・ペロシ下院議長の「挑発性訪問」が関心を爆発させた。「台湾海峡第4次危機」まで言及されている今回の波紋は、米中間で険悪な対決名分を積み上げている。中国が台湾島を横切る弾道ミサイルを飛ばし、台湾産の禁輸などで憂さ晴らしに出ると、米国も原子力空母レーガンを台湾海峡の近くに前進させている。米国にとってはインド太平洋の支配力に対する中国の挑戦を座視できず、中国にとっては台湾と米国の密着を引き離さない限り「両岸統一」ははるかに遠い。