「『Pachinko』は危険な小説…すべての読者が『韓国人』になってほしい」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.08.09 13:32
「私は冗談半分、本気半分ですべての読者に韓国人になってほしいとよく言います」
小説『Pachinko パチンコ』の韓国語新訳本の出版に合わせて来韓し、8日、ソウルプレスセンターで記者懇談会を開いた作者のミン・ジン・リー氏(54)の言葉だ。リー氏は「作品に感情移入して共感して、トルストイを読めばロシア人に、ディケンズを読めば英国人になるように、私の本を読む人々がすべて韓国人になって韓国人の視線で物事を見てほしい」と話した。
在米同胞1.5世のリー氏は英語で行われた懇談会で、大学時期に講義を無断欠席したことを「サボる(テンテンイ)」と表現するなど、時おり韓国語を混ぜながら話を進めた。講義をサボった代わりに、リー氏は日本で活動した米国人宣教師の特講を聞きに行った。ここで同年代のいじめに苦しめられた在日同胞中学生の悲劇的な話に聞いて大きな衝撃を受けた。リー氏がその後、小説『Pachinko パチンコ』を執筆することになった契機だ。特に複数の在日同胞にインタビューし、完全に改作する以前の初期原稿については「本一冊分を書きあげたが、恐ろしい本であり非常に退屈な本だった」とし「ソロモンが主人公で、ソンジャは出てこなかった」と話した。