ジャネット・イエレン米財務部長官は１９日、尹錫悦（ユン・ソクヨル）大統領と秋慶鎬（チュ・ギョンホ）経済副首相兼企画財政部長官、李昌ヨン（イ・チャンヨン）韓国銀行総裁に相次ぎ会談した。韓国と米国はそれぞれの成果を得た。

韓国の成果は韓米通貨スワップの再締結の糸口を作ったことだ。韓米通貨スワップ議論の主体が韓国銀行と米国連邦準備制度理事会（ＦＲＳ）のであるため、韓米財務長官会談で「通貨スワップ」という言葉が明示されたわけではないが、両国は外国為替市場関連で協力に合意し、多様な協力策を実行する余力があるという認識を共有した。

韓米通貨スワップ再締結の議論が一歩進んだという市場の評価が反映されたのか韓国外国為替市場でウォン・ドル相場は３日連続で下落した。２０日、ソウル外国為替市場で１３０７．０ウォン（約１３７円）から出発したウォン・ドル相場が１ドル＝１３０５ウォン水準まで下落し、前取引日より０．５ウォン下がった１３１２．９ウォンで取り引きを終えた。

米国の成果は韓国の対ロシア石油制裁の参加だ。イエレン長官は秋副首相に「ロシア産石油に対する価格上限制に韓国が積極的に参加してほしい」と求め、秋副首相は「導入の趣旨に共感して参加する用意がある」と答えた。これまで秋副首相は参加に多少消極的な立場だった。

ロシア産石油の価格上限制は消費国がロシア産石油を一定価格以上入札しないように定めることでロシアの収益を減らそうとするロシアへの制裁手段だ。