女神が引退すれば売春婦になる…この輪を切ってMBAを取得した女性
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.07.19 10:29
ネパールの首都カトマンズのある資産管理会社には少し独特な経歴の新入社員がいる。主人公はチャニラ・バジュラチャルヤさん(26)。普通に見えるこの女性は幼い時代の10年間を「女神」として生きてきた。ネパールには5歳程度の女の子の中で特定条件に合致する子どもを選んで「クマリ」と呼び、生きた女神としてあがめる制度があるが、チャニラさんがその「クマリ」だった。クマリは、その地域の言語によると、「処女」のような意味だ。クマリの女の子が初潮を迎えるとクマリから引退させられる。14世紀からクマリの命脈は受け継がれてきた。
クマリになる過程はかなりややこしい。体に傷がなく、特定一族出身であってこそ選ばれる。ヒンドゥー教および密教女神の生まれ変わりとされてあがめられる存在だが、児童搾取という批判も浴びる。クマリになると無表情になり、直接歩いてもならないため移動する時も大人が背負ったり輿に乗ったりしなければならない。何も仕事をしてはならない。かつてこのような原則がさらに厳格に守られた当時のクマリは学校にも行くことができず、運動不足のせいで筋肉が発達せず引退後に様々な困難を強いられた。しかし、チャニラさんの場合は違った。ニューヨークタイムズ(NYT)が15日(現地時間)週末版で彼女の話を詳細に扱った。