【時視各角】衝撃の板門店写真3対3=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.07.14 14:46
新聞を前から後ろに、後ろから前に、何度も見直した。「まさか…」を心の中で繰り返しながら手を動かした。結局、探せなかった。そのほかの新聞も1面からチェックした。毎朝目を通す総合日刊紙6紙のうち3紙には、板門店(パンムンジョム)で脱北者が北朝鮮の軍人に引き渡される場面の写真が13日付にワンカットもなかった。中央日報を含む2紙は1面から数枚の写真を掲載し、社説でも扱った。1紙は1面でなく内側に写真と関連記事を載せた。残りの3紙には何もなかった。
前日にオンライン記事でその写真を見た瞬間に劣らないほどの衝撃だった。「衝撃」のような常套的表現を使うなと後輩に話してきたが、別の表現をしがたい心情があることに気付かされた。自称他称「進歩メディア」という2紙が、国家が2人の生命を国境の外に投げだす場面に背を向けた。「合理的中道」の道を進むという新聞も紙面に載せなかった。理解もできず、納得もできなかった。韓国の主要総合紙が3対3に分かれた現実をどう解釈すればよいのだろうか。この質問が頭の中をめぐった。
写真公開の過程は統一部→全珠恵(チョン・ジュヘ)議員(国民の力)→メディアだった。一部のメディアが独占的に確保したものではなかった。写真が公開されたのは12日午後であり、夜遅くに公開されたわけではない。掲載するかどうかは各新聞社の意志にかかっていた。