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ウォン相場1300ウォン台で推移するのに…韓米通貨スワップが容易でない理由

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.07.07 17:23
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米国の緊縮と世界的景気低迷に対する懸念が広がりドル高の流れが続いている。ウォンが下落する中で輸入物価が高騰し資本流出の危険も大きくなる状況だ。これに対する処方として昨年満了した韓米通貨スワップを再び締結すべきという声が続くが、現実には可能性は高くないとの見方が出ている。

7日のソウル外国為替市場でウォン相場は1ドル=1305.50ウォンで取引を開始し、前日より6.50ウォンのウォン高ドル安となる1299.80ウォンで取引を終えた。前日にはウォンが急落し、取引時間中には一時1311ウォンまでウォン安が進んだ。ウォン相場が対ドルで1310ウォン台に達したのは金融危機の余波があった2009年7月以来だ。

 
下半期もドル高が続くだろうというのが専門家の予測だ。ハナ証券のチョン・ギュヨン、研究員は最近の報告書で「ウォン高になるほどの要因がなく、支持線の1300ウォン突破によるパニック買いが偏りを誘導しかねず依然としてドル高に対する警戒感は有効だ。下半期のウォン相場は上段を1350ウォンまで開けておく必要があるようにみえる」と予想した。

現代車証券のオ・チャンソプ研究員はこの日の報告書で「下半期の外国為替市場需給の側面からウォン安圧力が持続するものとみられる」と分析した。その上で「6月の外貨準備高が前月比94億ドルほど減少し政府の外国為替市場への物量介入が注目されている」と指摘した。

実際に当局は外貨準備高から調整分を出して外国為替市場の変動性を最小化しようとしている。ドル高が続けば資本が流出し輸入物価が上がるなど経済に悪影響を与える恐れがあるためだ。韓国銀行によると先月の外貨準備高は前月比94億ドル減少した。金融危機当時の2008年11月から13年7カ月ぶりの大幅減少だった。

結局米国との通貨スワップを復活させて外国為替市場を保護すべきという指摘が引き続き提起されている。通貨スワップは国同士で通貨を対等交換する方式で、自国の通貨を相手国に預けてあらかじめ取り決めておいた相場で相手国の通貨と交換できる取引をいう。韓米通貨スワップを結べば「マイナス通帳」のようにドルをいつでも引き出して使える。

特に19日にイエレン米財務長官が韓国を訪問する際に通貨スワップ締結を議論する必要があるとの意見が出ている。延世(ヨンセ)大学経済学部のキム・ジョンシク名誉教授は「米国が政策金利を上げても期待インフレを短期間で低くさげるのは難しそうだ。イエレン長官が今回通貨スワップに対する可能性を提示せず状況が変わらなければ今後ドルがさらに上がる可能性もあるが、そうなれば資本が流出し貿易赤字が持続するなど通貨危機が生じる恐れもある」と診断した。

こうした通貨スワップの肯定的効果にも今回関連議論が行われ実現する可能性は大きくないというのが政府内外の雰囲気だ。ドル高がウォンだけでなくその他通貨にも全般的に現れている現象のためだ。

ある韓国政府関係者は「韓国の外貨準備高が最近減少したりしたが、少ない水準ではない。米国が韓国と通貨スワップを締結する場合、韓国の外為市場に特に問題があるのではないかとの対外的認識が生じる余地もある」と話す。また「韓国が望んだとしても米国が自国の通貨政策の枠組みの中で運営する事案なので韓国の事情まで考慮して締結するのは容易でない」とした。

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