<インタビュー>「韓国型ロケット『ヌリ号』開発成功はあり得ないという声も聞いた」(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.07.01 13:41
「打ち上げの1週間前から毎晩のように発射台でエンジンが爆発する夢を見る。2018年の試験打ち上げの時も、昨年10月の最初の打ち上げの時もそうだった。今度は成功への思いのためか、21日の打ち上げ2日前に爆発する夢を見たのがすべてだった」。
タンクのような印象を与える一人の男性の胸中は繊細だった。その間の悲壮感を帯びた顔から少年のような笑みが浮かんだ。韓国型ロケット(KSLV-2)「ヌリ号」の核心、液体燃料ロケットの開発の責任を担ってきた韓国航空宇宙研究院(航宇研)のハン・ヨンミン・エンジン開発部長(54)。ヌリ号打ち上げ成功の3日後の先月24日、大田(テジョン)航空宇宙研究院で会った彼の顔には、その日の興奮の余韻が残っていた。2000年に推力13トンの航宇研初の液体科学ロケットKSR-3をはじめ、ロケットエンジンの開発に没頭して22年の歳月が過ぎた。ハン部長に会ったところは航宇研「動特性実験室」。75トンロケットエンジン4つを束ねたクラスタリング状態でそれぞれのエンジン燃焼機を動かすジムバリング(Gimbaling)を実験するところだ。数回の燃焼試験を経て黒くなった高さ2.9メートルの巨大なエンジンの束が見えた。