韓国の韓悳洙（ハン・ドクス）首相は３０日、「経済戦争というほど対内外状況が緊迫している」とし、関係部署の迅速な対応を注文した。

韓首相はこの日午前、政府ソウル庁舎で第２回国政懸案点検調整会議を主宰し、その冒頭発言で「経済懸案に対して、関係部署で長官責任下で迅速に対応することが重要だ。その過程で脆弱階層に対する支援と配慮も忘れてはいけない」と明らかにした。

韓首相は「米国が追加で利上げを行えば、韓国金融市場もその影響を受けざるを得ず、為替レートと株式市場の変動性もまたさらに大きくなる」とし「新型コロナウイルス感染症（新型肺炎）にウクライナ事態まで重なり、国際原油価格のほか原材料・穀物価格が暴騰し、米国連邦銀行がジャイアント・ステップを断行するなど主要国が通貨緊縮を強化している」と診断した。

続いて「このような対内外的要因で私たちの物価も急騰した」とし「当面は高物価によって個人の生計費と企業の原価負担が減らないと考えられる」と明らかにした。

韓首相は「まずは経済懸案に対して、関係部署で長官の責任下で速かに対応することが重要だ」とし「特にその過程で大きな困難を強いられる脆弱階層に対する支援と配慮も忘れてはいけない」と述べた。

韓首相は「経済懸案対応状況を点検し、今後経済問題をどのように解決していくのか意見を集約しようという趣旨」と会議を主宰した目的を説明した。

この日の会議には韓国銀行の李昌鏞（イ・チャンヨン）総裁も出席した。独立機関である韓銀総裁が政府会議に出席するのは異例だ。与党から辞退の圧迫を受けている全賢姫（チョン・ヒョンフィ）国民権益委員長も出席した。

韓首相は梅雨の本格化で首都圏や中部地方を中心に多くの雨が降っていることに言及して「行政安全部など関係部署や地方自治体は土砂崩れや低地帯浸水の予防、危険地域の住民非難などを通して追加被害が発生しないように最善を尽くしてほしい」と話した。

続いて「今夏の猛暑の中で日常と生産活動に大きな支障が発生しないように電力供給に万全を期してほしい」と付け加えた。